HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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宮沢 昭 “AKIRA MIYAZAWA (山女魚)”
2019/01/23

宮沢 昭 “AKIRA MIYAZAWA (山女魚)” キング・レコード SKJ1001 (日本)

さても珍しい一枚。原盤は非常に珍しい。
当時、このようなアルバムを買った日本人が一体どれほどいたのであろうか?
宮沢、本人が川で釣りをしている、ジャズとしては大変変わったジャズ写である。
まあ、これがこのアルバムの本筋である。

この時宮沢は35歳、人生の悩ましい時期でもあったろう。
彼は陸軍軍楽隊出身で終戦後すぐにジャズを演奏し、米軍関連の仕事は多く、また日本においてもジャズは人気で仕事には事欠かなかった。
なにしろアメリカの兵隊さんが驚いたというのである、なぜなら戦争で5年以上も他国の文化が入ることが無かった日本人が、戦争が終わった途端いきなり流暢なジャズを演奏したのが不思議だと。
そういえば、ある有名なジャズの関係者が戦時中パイロットだったのだが、その飛行訓練で飛ぶ時に太平洋の方向へ、方向へ、と行ってしまう、そしてダイヤルをアメリカ軍の放送に合わせると、そこからジャズが流れて来てしばらく聞いていた。教官は何も言わなかったと。そういうものだから日本人のジャズ好きは、って。
(イヤ、モトエ)
それが60年代に入ると若干流れが変わる、61年アートブレイキー来日、私も夜テレビの前に正座してモーニンを聴いた。日本中がファンキーという単語も知ることになった音楽史に輝くまさに事件。
そのころから観客もちょっとハードバップのジャズを求めるようになる。
演奏者もまた、分かってはいても、それなりに悩んだに違いない。

そんな時にキング・レコードは日本のジャズの凄い所を見せようと頑張ったのがこの作品。
ライナーに書かれている「わが国のジャズ界にあって、最も誇りを得るミュージシャンを主役とした、ジャズLPを発表してきた。今回のこのLPはその我が国のジャズ歴史の上で、もっとも偉大な存在と言われるテナーサックスの宮沢昭を主人公した。今回のLPは一人の音楽家として宮沢のすべてを紹介するという意味で企画が立てられ制作された。」という事で製作者側の気合が違うのである。
従って、10人編成とし、トロンボーンは4本とし、音の厚みがぐっと加わった。
一曲目は宮沢が好きな山女魚を題材にしたオリジナル曲で、渓流の光の中におどる山女魚を謳ったものである。大変美しい曲である。
二曲目はメモリーズ・スルー・シック・グラセス(MEMORIES THROUGH THICK GLASSES)という変なタイトルである。自殺してしまった友人の守安祥太郎は相当強い近視だったようで、その思い出だという、これもまた心に響く非常に美しい曲である。
これらA面の4曲は宮沢、佐藤 允彦、などクアルテットで演奏して宮沢の良さをうまく出している。それにしても佐藤はこの時21歳、既に完成した演奏をしているのが感心する。
B面は10人編成である、ぐっと厚みのある胸が躍る演奏が聴かれる。

佐藤21歳、修行で渡米前のナベサダは29歳、猪俣は26歳、みな若い、宮沢だって35歳これからまだまだ良い作品を残そうという勢いである。
かれら日本のジャズを背負って立つ人たちが集まった素晴らしい演奏で、こんなサウンドが聴けてオジサン幸せである。

CHET BAKER “BAKER’S HOLIDAY”
2019/01/22

CHET BAKER “BAKER’S HOLIDAY” LIMELIGHT LM82019 (USA)
(Mono)

華やかなダブル・ジャケで、内側の何ページかに亙ってビリーホリデイの素敵さを説明してある。
そしてチェットの写真と共にビリーホリデイの歌っている漫画がまた面白いのだ。
こういうストーリー性のあるジャケットをよくも作ったものである。
ところが、こういうジャケットで作られた、この作品の事はかつて評論家先生など商業主義だとケナしていたのだが、今になって見ると、現代の商業主義の中で考えてみれば、一向に派手でもないしオカシクもない。
そうして、レコードを聴くとまた違った印象になる。
だって、今どきの歌などJPOPであろうとアメリカであろうと、もっと商業であり、それ以外何もない。

さて、この時のチェットはというと、65年頃、待遇の良かったヨーロッパから勇躍母国アメリカに帰った。
そして、ライムライトと契約する。
ライムライトというマーキュリー系のレーベルは、ジャズ・凝った音楽などのジャンルに絞ったものだったようで、そのジャケットもまた飛び出す絵本のように大変凝ったものが多い。
まさに、ジャケットサイズの大きさ故に、この作品ありという所である。
さて、65年にBABY BREEZEと録音、続けて吹き込みしたのがこの作品である。
当然帰国したばかりで、さぞ気分が良かったと見えて、歌声もメリハリもあり明るい音色に輝く出来の良さ、希望に満ちていた。
しかも今まで使っていなかったフリューゲルホーンを持ち、柔らかさに一層磨きが掛かった。
演奏時間も、ジャズは昔から3分と決まっているんだとばかりに3分台に収めてある。いや、今のDJ時代を見越していたのか?と思える企画である。
かと言って、チェットが非常にビリーホリデイに尊敬の念をもって歌っているかは不明で、企画に則ってこなしたという方が、ちょい悪い男としては面目躍如である。

チェットの唄が、声は良いし、しかも、しっかりしていて聴き惚れる。

黒猫
2019/01/20

我が家の黒猫。
なんというか神経質というか、水を飲むのも下手で、距離感が測れないようでちょっと口を付けてはびくっとして中々水も飲めない。
それでいて男気があるというのか、2匹で寝る時も、必ず外側に位置してもう片方の猫を守るようなぞぶりも見せる。
面白い事に、私などに対しても、ニャーニャーと呼ぶので付いて行くと、ベットのところまできて頭で押すような感じで、私に寝ろという。
なんだか面倒見が良いと言うのか、セラピーキャットという様子である。

黒猫を飼った人の話を聞くと黒猫は面白いと言う。
ちょっと遠慮しがちの所があって面白いと。

チャンスがあったら是非黒猫を飼って頂きたい。

電気系統故障
2019/01/19

数日前の事、クルマで自宅に帰ろうと首都高速3号線池尻から入った途端、バッテリーランプが点滅。
「ありゃ、やっちまった」
しかし、その場から引き返す事など出来るはずも無く、そのまま高速に合流。
次で降りるしかないと思ったものの、すぐ点滅は消えた。ならばしばらく行けそうかと、電気を使わないように暖房を弱にして走るも、しばらくするとまた点滅と今度はパワーシステム故障!。
ライトをハーフにしてラジオを消す、だが、カーナビの消し方はついに分からなかった。

だが、問題はあるがアクセルを吹かしていれば走れそう。
そう判断して、首都高の狭い道路さえ抜けてしまえば、あとは東名だ、東名は路肩もあるから他車に迷惑を掛けずに牽引車も呼ぶことは可能である、距離にして10キロもないのだから、行けるところまで行こうと決めた。
ブレーキを掛ける事無く、違反することなく、飛ばして東名に合流。
東名はもっと順調に走り切り、東京料金所も過ぎ、順調に走る。
その間、何度が坂道では点滅を繰り返すも、無事に第一の関門青葉インターも無事通過、その後に246号には通行量が少なかったので、うまく合流。
しかし、ここからは下道、飛ばしてばかりという訳には行かぬが、なんとか自宅近くの青葉台駅の看板のところまでたどり着き、ついに地元の生活道路に合流する処まで来た。
だが、前車がえらい慎重で、中々発進せず、こちらも電気系統全部点灯、心は急くもいかんともし難い。クラクションを鳴らそうと思ったが、あおり運転で警察を呼ばれてもと躊躇。
やっと左に回り込んだ交差点でついに、クルマは車道のど真ん中に力尽き停止、電気系統の光はすべて消滅、終ったのである。

仕事をしていた交差点近くのコンビニ配送のお兄さん方を呼び、私と一緒に車を押して欲しいと言うと、ちょっと考えて、坂道だしオートマでバッテリーが切れたらもう無理ですと、正論を言われればその通り、反論もなくJAFに連絡。

30分後、前の救急業務を終わらせ、急いできてくれた救急隊、チョイチョイと診て、「オルタネーターの故障ですね」。
持参のバッテリーを繋ぎそのバッテリーを私の車の椅子に仮置き、「ゆっくり自宅まで走って下さい、自宅まで行けますから大丈夫」。
そうしてなんだかんだで、取りあえず自宅車庫に収めた。
JAFのお兄さん、深夜にありがとう!

思えばボルボも、12年も走ってるんだ。
毎年、故障の費用が上がって行く。
もう、ダメかな。

そば屋で鴨(かも)焼き
2019/01/18

最近は自宅の青葉台から新宿まで、毎日の通勤はちとキツイ。
それで週に1・2回だけは休むことにした。
その内、週に一回は近所の「更科」というそば屋さんに出かけ、昼食を頂く。
私の定番は、鴨焼、生ビールのグラス1つ、それに夏ならせいろ蕎麦、今頃の寒い時は蕎麦がき、と言ったところである。

鴨焼でちょっとビールをいただくと「オレは休みだ」という何とも言えない気持ちになれる。
年寄りの特権とでも言おうか。
働いているヤツラにざまあ見ろという感じである。
といっても、ものすごく高級料理でもないので威張るほどの事でもない。

鴨焼が美味しいと思ったのは、もう30年も前の事だったか、地元の仲良し7・8人で伊豆の下田に行った事があって、下田の駅から10分も歩いた所にそば屋があり、そこの鴨焼が自慢だというので注文したら、確かに自慢の味であると皆な感心して、おかわりをしたのだった。

以来、あちこちで鴨焼を時々注文したりするのだが、中々良い所が無かったのだが、なぜか近所の蕎麦屋の鴨焼は気に入っている。
今日も頂いた。




そういえば、紅白の
2019/01/17

急に思い出した。
大晦日の紅白歌合戦。
私は見たくないので、テレビ東京のナツメロを見ていたのだが、それも終わり、いじめのお笑いも嫌だし、格闘技も見たくないし、チャンネルをあっちこっち変えていたら紅白にするしかなくなって、NHKにしたの。
そうしたら、ちょうど松田聖子が出て来たところで、おっ!と思ったの。
歌い始めたら、あれまあ、キーが低くない?

びっくりしちゃった。
あの声が良かったのに。
仕方ないかな....


寺島国さんのジャズ講座
2019/01/16

朝日カルチャーの寺島先生の「ジャズの聴き比べ」いう講座を受けた。
朝日新聞系なのでサヨクでないと受講できないのかと思っていたのだが、そんなこともないので安心。
なんたって、先生の名前が右翼の親玉か?と思える靖国神社だもの(モトエ)。
さらに新宿住友ビルは当店からも近いのでありがたい。
授業を受けるなどと言う事は、何年も無かっただけにドキドキする。

実は、前々からお客様にこの講座の事を伺っていて、羨ましいなあと思っていたのだ。
寺島先生の話を是非お聞きしたかった。
というわけで、小さな勇気を出して申し込んだという訳、そうしたら大きな喜びが付いてきた。

夜の1時間半だから、おねえちゃんと酒が付いて、いや違った真面目に(再モトエ)、
自由な空気で、生徒の発言も求め、大変面白い授業であった。
先生!面白い。
色々な考えを持つ生徒さんもいるようで今後が楽しみ。

毎月一回で楽しみが増えた。

BREW MOORE “QUARTET and QUINTET”
2019/01/15

BREW MOORE “QUARTET and QUINTET” FANTASY 3-222 (USA)

今回のアルバム、は当作品の中でも大変珍しいものだが、意外に世間では珍しいとは思われていない。
と言っても、もちろん原盤の話であるのは言うまでもない。
なにしろ盤が赤いビニールなのである。いわゆる赤盤なのであるがこの赤盤などのカラーヴァイナルの厄介な所は、盤質が柔らかなせいか傷が付きやすい。
したがって、中古で見つけた盤のほとんどに傷が多く見られ、綺麗な盤にはまずお目にかかった事がない。
綺麗なものに出会ったら是非入手して置いて頂きたいとお願いしたいくらい実に勿体ないアルバムなのである。
という廃盤マニアの話題は置いといて。

この作品であるが、今回聴いて思った事は、この方はひょっとするとスエーデンやデンマーク辺りの出身のプレイヤーかと思えるようなサウンドである。
勿論米国出身の米国人なのだが、なんど聴いても北欧の人のサウンドであった。
かといって、北欧の人に「北欧サウンド」という概念を持っているのかと聞いたところ、そんなものは無いし、言われても理解できない、我々のサウンドが特別とは思わないと言っていた。したがって、日本人にのみ通じる話かもしれない。これも置いといて。

音楽はジャケットの風神のデザインから来る大ブロー作品かと思うのだが、ゲッツに影響されたような音でもあるし、白人らしい上品さと柔らかいクールサウンドである。まさにクリアーでシンプルな音色である。
大変に良い音楽で、どこかレスター・ヤングの影響を感じさせる、聴いて安心感のある作品である。

彼の作品数は少なく、同時期にFANTASYにもう一枚あるくらいなものだが、1962年にデンマークでSahib Shihabと共演した Brew Moore In Europe Dbut137 がノリも良く、今や高額廃盤で彼の音楽人生の格を上げた。
その後はスエーデンに居て数枚吹き込みをしているが、どれも出来の良い作品である。

移民
2019/01/13

外国人労働者受け入れのための法整備で国会やマスコミがもめている。
自民党が移民に積極的なのが面白い、イヤそればかりではなく、サヨクがその法律に反対しているのが面白い。
なにしろ移民であろうと難民であろうと、外国人を受け入れる事に積極的なのがサヨクだったのに。
これは互いに反対の方向だと驚いた。
サヨク政党は反対する理由がないので、待遇関連問題を持ち出した感じだな。

外国人を受け入れる事は楽なことではない。
アムステルダムの街を現地の知合いと車で走っていたら、右側の高くて綺麗なアパートメントはアラブ人のため、左側の古くてぼろいアパートメントが自国民用、それも市民から猛反発の理由でもあると。
ドイツでも、知り合いがワーゲンの工場ではアラブ語と独語の二つの説明書きが必至なのだと、彼らアラブ系は市民権を取っても独語を話さず宗教も変わらない、もううんざりだと、自分で右翼ではないという普通の市民が言っていた。

例を挙げないけれど、日本だって既に住み着いた外国系日本人に悩んでいる地域は多い。
たいがい親切が仇になったケースが多い。
今後、今までなかった隣人間の問題をもっと大きくするのかね。

日本の国では、働き過ぎだとか、働くな働くなと厚労省が音頭を取って大騒ぎ。
一方では働き手が無いから移民だと。
白人の国なら良く分かる、元々、奴隷やら植民地の人間を働かせて、その上に胡坐をかいて豊かな甘い生活を送っていた人たちだから。
だが、今となってはそのツケが回り、有色人種の人口が増え白人の国危うし。
だが、日本人は自分で働いて幸せを築いてきた国民だが、それを否定されて、どう生きるのか?









松飾り
2019/01/11

正月も終わったが、家の近所で松飾りを飾った家は少なかった。
玄関飾りも見ない。
寂しい事である。

しかし、オジサン、飾らないとはけしからんと怒っても仕方がない。
飾らない理由を近所のある奥さんに訊いた、そうしたら「捨てる所がない」のだと。
「正月明けにゴミとして捨てるのだが、神様の物をゴミと一緒に捨てたくない、だから、初めから飾らないのだ」と。

なるほど、日本がいくら共産国家だとしても、神様とゴミが一緒とは国家もひどいことをするものだ。
都会はドンド焼きをするわけにも行かないのだから、せめて、一日だけ「松飾り等」だけを集めに来てくれたら良いなあ。
焼却炉がドンド焼き、で一日お祭りとか。
だめか...

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