| グレーディングの事 | - 2026/06/29
- 今は昔、私がレコード・コレクターになった頃、アメリカから取り寄せた販売リストには状態に関する記載がありましたが、グレーディングは最高がNから始まり、「N, EX, VG, G, F, P」と表示がありました。ジャズの中古レコードにおける盤とジャケットの、状態の格付けです。
実際、当店は今でも、そのグレーディングに沿っています。止められません。 ロックの店はまた異なったグレーディングでした。 という事は、圧倒的にロックが広いマーケットであるわけで、店や通販の個人などのほとんどが、ロック側に並んでいるのが実情ですから、多分そのうち、ウチもそうなるのでしょうか。
さて驚いたのは、すべて褒め言葉によって成り立っていた事です。 Nはニュー、EXはエクサレント、VGはベリーグッド、Gはグッド、Fはフェアー、そしてそれらの中間は、上が+、下が−を付けるのです。 流石に白人はお世辞の文化と言われるだけの事はあります、と感心したのですが、実際、私が購入して満足できたのは、N、N-、EX+まででした。 かなりの悪条件でもFとなっていました。最初は悪く書いていないのだから問題はないであろうと考えていましたが、届いてみるととても聴けたものではありませんでした。 では、最後のPの表示は何だったのだろう?それは初めて良くない状態の言葉プアー(Poor)であったのです。それでもBadではなく悲しいPoorですから、アメリカの白人たちの商売ずるさというか巧みさを知ったのでした。 さらに、Pには「聴けないが持っているだけ」と言う注釈も付いていました。 レコードのみならず、趣味の世界の長い時間を掛けて作られてきた歴史の重みが感じられます。 しかし更に、例外はあるものの、かなりの業者はとても大雑把なグレーディングでした。
アメリカの中古レコード業界は、ビジネススタイルによって差はありますが、取引はパレット一台で幾らの世界で成り立っていました。そんな店はそのものが、まさに、その雰囲気でもあり、体育館のような広さを誇る店内は、表示など無く、掘り出し物の宝庫、アリババの部屋というべきで、大きな存在価値があり、マニアは一日中にそこにいて掘っていました。 各州の都市には、そんな店があって行くのが楽しみでした。でも、一日いても、満足できるレコードは二・三枚でしたが、それでも宝物ですし、レコード好きにはたまらない時間でありました。
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