HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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切られて死んだの五万回
2019/12/10

ほぼ毎日、CSテレビで時代劇を見ている。
そうすると、おやっ!と思う事があって、切られて死んだ人なのだが、前に見たさっきの番組でも切られて死んだ人じゃない?。
注意して見ていると、悪人のグループは殆ど同一人物である。
一日に三度も四度も同じ人が切られて死んでいる。
私は見ながら「お前、さっきも切られて死んだばかりだろう」。
と思わずテレビの画面に語り掛ける。

昔の植木等の歌ではないが「切られて、死んだの5万回」という事になる。

その辺りが、時代劇の面白さ。
実に愉快である。

しかし時代劇は、役者がいなくなったと私がいつも言っている事だが、1970年代から既に役者が少なかったのだろう、ほとんど同じ人たちが悪役を演じている。
可笑しいと言えば可笑しいのだが、悲しいと言えば悲しい話である。

一日ジャズ喫茶「2−3」
2019/12/09

夕方、家内と店にいたのだが暇になったので、下高井戸の一日限りのジャズ喫茶に行くことにした。
着いたら、ちょうど2席だけ空きがあった。
あらまあ、盛況なこと。
わざわざ小さなジャケット写真が貼ってあるメニューや伝票やらも凝っていてジャズ喫茶の雰囲気が高まる。
音も自然な音質で、耳触りも結構。
音量も大きすぎず小さすぎず。

多めの豆を使いネルドリップにて、見ているこちらも緊張するほど丁寧に落とした美味しいコーヒーを頂き、また3枚ほどレコードを聴かせていただき、幸せな心持で退出。
ありがとうございました。
感謝。

我が家の猫「オーラ」
2019/12/08

我が家の黒白の猫「オーラ」が不調。
便秘で何度もトイレに通い、出そうとしても出ない。
その内に家中当たりかまわずトイレをする仕草をしていて、力むものだからつい小水が出てしまい、床も汚す。
そんな必至な様子にこちら両親としてもまた必死になる。
友人の獣医に電話をして、肛門に指を入れて掻き出しても良いものかと。
先生は「最後はそうするが、指でお腹から絞り出すとか、子供の赤ちゃん用の浣腸するとか...」。
それぞれ一長一短でもあるらしいのだが、猫の小さな肛門にいくらなんでも指を入れるのも気の毒。

私が絞り出すようにさすったりしながら、肛門から綿棒に付けたオリーブ油を何度も差し入れていたのだが、
しばらくして、家内がふと「そうだ、困ったときの水素水」。
飲ませると、浴びるように夢中で飲んで、そのままソファーで寝てしまった。
しばらく寝てからむっくり起き出して、トイレに行くと普通に便が出たのであった。
ちょっとだけ寿命が延びたと家内と喜ぶ。

とはいう物の、効果があるのか無いのか分からない水素水。
ホントの効果について正しい事は、何とも言えないのだが、我が家は猫のために一応は買い置きをしてある。

喫茶店のジャズイベント
2019/12/06

下高井戸のカフェ「2−3」
9日(月曜日)は一日ジャズ喫茶になります。

午後3時から夜10時まで。

宜しければお出かけ下さい。
ネコード君も待ってます。


    http://coffee2-3.jp/access.html

寒い
2019/12/01

寒くて、私は既に夏が待ちどうしい。

といっても東京周辺は気温が18度くらいはある。
北それで海道の友人に電話したらもう雪が降ったと。
なんという事でしょう。

寒い
2019/11/30

もう12月、なんだか寒くて寒くて仕方がない。

そうこうしていた所、下半身が冷えていて、足やお尻の筋肉が筋肉痛のように痛い。
私の場合、下肢の節々が痛くなるのは風邪をひいた時で、鼻水、頭痛などや熱を測れば大体分かる。
所が今回は、熱が無く、風邪の症状が全くない。

知合いの漢方薬の薬屋さんに電話すると「冷えですね、痛みが治るまで、即ち身体の冷えが取れるまで飲んで下さい」という話。

という事で処方していただいた薬が「桂枝加朮附湯(ケイシカジュツブトウ)」。
桂枝湯という漢方薬の基本のような薬に、蒼朮(ソウジュツ)と附子(ブシ)を加えた薬。
附子はブシまたはブスと読み、一般的にはトリカブトと言われる毒性の薬である。

そういえば女子の「ブス」という言葉は附子に由来するものらしい。
毒なんだね。





ローマから
2019/11/27

ローマ法王が来ると言っていたら、ローマ教皇が来た。
2人も偉い人がいらっしゃるのかね、驚いた。
昔から法王なんだから法王でいいじゃない?

テレビでも教皇の発言やら行動を持ち上げたりして大騒ぎ。
日本の救世主のような有難がりよう。
でもなあ「日本は原発はやるべきではない」と指摘までする、傍若無人ぶりにはあきれた。
内政干渉も程々に願いたい。

思えば日本のキリスト信者は人口の2%以下と聞いていたのだが、なにを一体有難がっているのか、よく理解できない。
日本のマスコミは不思議である。

SONNY ROLLINS “A NIGHT AT THE VILLAGE VANGUARD”
2019/11/23

SONNY ROLLINS “A NIGHT AT THE VILLAGE VANGUARD” BLUE NOTE 1581 (USA)

本日の一枚はロリンズの通好みの一枚。なぜ通好みかというと、ロリンズが好きだという方々にどれが良いかと訊ねると意外にもこのアルバムが好きと言う人が多く、その理由がいかにもロリンズらしいのだ、と言う。
なるほど、そうかと私も納得したのである。
その反面、初心者の多くには好印象を持たない人が多いアルバムでもある。
さもありなん、このアルバムはピアノがバックにいない。
まあピアノ・ホリデーというヤツである。
ジャズ入門者の方々が、バックにピアノが入っていないと気持ちが悪いと言う通り、確かにせっかく努力をしてジャズに馴れたのに、ピアノに休まれてしまっては落ち着かない。

所が、豈図らんやトリオ編成こそ、ロリンズの望んでいたサックスが活躍できる形態である事を知る。
そうなるとファンとしてはそうかと、ならば我々応援団もしっかり聴いておかねばならぬ!
そうして好きになっているという訳。
コーヒーだって、ブラックで飲んでこそ「通」である。
このアルバムはジャズの通のための作品。
実はそこまで結構長い道のりでもある。

豪快なテナーサックスの代名詞とも思われているロリンズの原点は、近所のよしみでコールマン・ホーキンスに負うところは大きく、ホーキンスに、家だけでなく音楽スタイルも近いところからスターをし、やがてテナーサックスながらパーカーの後継者たらんと高い音楽水準に達した。
テナーでもっと豪快なジャズメンは他にもいる、しかしテナーサックスはただ豪快だけでいいのかと?
そんな簡単な一言では終わらないほど、音楽的であり、それなりに苦労をし時代と共に歩んだのだ。
そんな中で、この作品は当時のロリンズらしさがぐっと出ている。
ジャズ喫茶でも、次は何が掛かるかと構えていると、「ザワザワ......、ケラケラ」と笑い声が入ると、観客は即反応し「ビレッジ・バンガード!」と叫ぶ。
イントロ・クイズの如くに当てれば、こんな気分の良い事はない。
次に、チキチキとシンバルの音色が響く、クラブの雰囲気が迫る、こんな音はもちろんオリジナル・レコードに限る!のだが、強い音になっていて、この時に、オリジナルを聴いて良かったと思う瞬間である。
おお、このレコードこそ、オリジナルを買って聴かねば理解できない作品でもある。

ぜひとも、大き目の音で聴いて頂きたい。
この男はただの男ではない、凄いのだ。どう凄いんだって? 
凄いんだよ!
買って良かったと思えるアルバムなのである。

WYNTON KELLY “NEW FACES-NEW SOUNDS”
2019/11/22

WYNTON KELLY “NEW FACES-NEW SOUNDS” BLUE NOTE 5025 (USA)

あまりに綺麗なので、United Artistで再発されたものかと見てたら、オリジナル盤だった。
びっくりした。
ジャケットはまだブルーノートらしい華々しさは無く地味目な時代を感じさせるデザインで、なんだか宿り木のような植物というか、アメーバの触手のような絵柄である。もうちょっと何とかならんのかと思うのだが、今更60年以上も前の物にケチを付けるものではない。ハイ。

私はこの人のピアノが好きだ。
いかにもこれがジャズだと言うノリと喜びを感じるからである。
このアルバムは彼が20才の時の初リーダーである。
曲目がBlue Moon, Born to be blue, Moonlight in Vermont, There’ll never be another you などボーカルナンバーばかりを取り上げている。
当時かれはDinah Washingtonのバックを勤めるようになっていて、そのせいか、はたまた生まれついての才能か、相当歌心のある抑えた演奏で、感じが良い。もちろんその後の溌溂とした演奏ではない。しかし、私は聴いていて、今更でヘンな話ではあるが、この人は将来が楽しみな音楽家だなと思ったのである。
元気いっぱいに弾きたい19歳から20歳時の若者が押さえて弾くなど出来ない相談、しかし、彼は雰囲気を出す方に注意を向けたのであろう。
しかし、次のリーダー作はと言えば、マイルスやコルトレーンやロリンズなど幾多の、いや当時のジャズの主だった作品殆どに参加しているほどの活躍で、しかもそのほとんどはサイドメンの仕事でもあり、いかに頼りにされていたかという証明でもある、にも関わらず、自己名義は1958年頃からのRiverside,そしてVeeJayの作品まで待たなければならない

私はそんな人生のスピードというのか、完成度というのに感心してしまうのである。
なにしろ12歳という子供なのに、プロデビューし、裏ジャケのライナーに依ると15歳のときツアーに同行したとあり、その後も10代ながらR&Bバンド等大活躍であった。
当然、並みのプロより優れた演奏をしていたわけで、この初リーダーだってそう思えば同然の演奏だとも思える。
特にBlue moon や Born to be blueなど哀愁を感じさせ、しかも、スイング感のある好演奏である。

ところで、彼は身体的な問題も抱えていて、39歳で亡くなってしまう。
なんとも勿体ない話である。
早熟なだけ死もまた早くやって来たのか。

しかし、ウィントン・ケリーのピアノは良いなあ。
ジャズ時間の流れで行くと、Red Garlandの後を引き継ぐピアニストだなあ。

HELEN MERRILL “MUSIC MAKERS”
2019/11/21

HELEN MERRILL “MUSIC MAKERS” OWL 044 (FRANCE)

かつて、レコード屋でこの新譜を購入して家で聴いた時の感動は、今も私の脳裏にある。
当時、フリージャズのプレイヤーとして絶頂のレイシーと組み合わせる事など、誰が考え付こうか?
見事な音楽センスであった。
アウルというレーベルの、他の作品にもどれもセンスの良さは滲み出ている。
そういう作品群の中にあって、彼女の前作の「No Tears No Goodbyes」と当作品の出来の良さは群を抜いている。
ヘレン・メリルの音楽性をこれほど新鮮味のある作品に作り上げるとは。

冒頭の「Round Midnight」暖かくてハスキーな声が静かに流れだし、round midnight〜と一息ついた所に、レイシーのソプラノがふわっと静かに入って来る。
レイシーはモンクの音楽性に関してはモンクよりモンクらしい解釈を示す。
主旋律は彼女が歌うが、副旋律をレイしーが奏でそのままソロのインプロヴィゼーションで進行し、彼女にテーマを渡す。
彼女の歌においてもこれほどのムードしかも上品なムードの実力を示した歌もないが、モンクの曲でこれほど素敵な演奏をしたレイシーも又見事である。求道者の求道者たる所以でもある。
そのままのイメージで次の「Sometime I feel like a motherless child」になる。
こうして聴くと、レイシーのソプラノの上品さが心に沁みる。

彼女の声は弱々しく歌っているのに、他の楽器に決して負けていない。
声の真の強さがあって、これは他人は真似が出来ないところでもある。
悲しい所や弱い所だけれど、ただ弱くなってしまうのではない、しっかり強さが底にある弱さや悲しみ、決して腰砕けの音の弱さではない。

B面は打って変わって、グラッペリの伴奏で変わりようが面白く、しかも、違和感が無い。
ジャズとはスイングでもフリーでもやっぱり同じジャズだと気が付く。

この作品を聴いていて、本当に心に音が沁みてきた。
タイトル通り、正に音楽を作る人たちの見事な仕事であった。

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