RICHARD WYANDS “THEN, HERE ABD NOW” | - 2018/01/31
- RICHARD WYANDS “THEN, HERE ABD NOW” JAZZCRAFT 6 (DENMARK)
聴いていると、非常に好ましい印象に捉えられる作品である。 昔を振り返り、コーヒーを片手に聴いていて、感心してしまった。 78年録音となっていて、発売当時かなり多くのジャズ愛好家が購入したアルバムであった。
それは彼が、Prestige(NewJazz)の人気盤JUST USのピアニストであったから。 のみならず、彼はGigi GryceのSaying Somethin'(NewJazz)などグライスのほとんどの作品にも付き合っているわけで、何しろグライスと共演していたちう事は相当な音楽レベルにあったと言えるわけで、またCharles Mingusとも共演していて、サイドマンとしての仕事ばかりであるが非常に沢山の重要作に登場する大した演奏家なのである。 それにしても当アルバムが初のリーダー作とは恐れ入った遅さである。 それにしてもである、彼が活躍していた1960年前後から数えると、なんと10数年遅れの作品、初録。 裏ジャケのライナーに、ピアニストのHorace Parlan(ホレス・パーラン)が友情出演とばかりに書いていて、その冒頭の言葉が実に身に染みる。
「Better late than never」=遅くとも何もしないよりましである。
素晴らしい友情かつ励ましの言葉であろう。 これを読んで、私は泣きたくなってしまった。
こういうミュージシャンの事を何というのだろうか、中堅のジャズメンというのだろうか? いや大した芸術家である。 リーダー作はレコード会社の都合で、売れそうな商品がちやほやされるだけの事。
ジャズって本当に良いよね。
(オリジナル盤、2,500円)
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