HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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JUTTA HIPP “AT THE HICKORY HOUSE VOL.1”
2018/02/10

JUTTA HIPP “AT THE HICKORY HOUSE VOL.1” BLUE NOTE 1515

ユタ・ヒップのブルー・ノートのオリジナル盤である。
60年代の終わりか70年代の初め頃、ブルーノート・レーベルがUnited Artist社に売られた際、再発される事のなかった作品の多くが再発され、私など必死に買い漁った。
その中にもこのアルバムもあったので入手し聴いて喜んでいたのだが、その後オリジナル盤を聴いてなんと魅力的なアルバムであろうかと驚いたものであった。
ジャケットの印象からして、風格の違いに驚いた。
まあ、レコードの厚みから違えば、印刷の年代も異なるのであるから仕方のない事であった。

それで、彼女の演奏は、大変な魅力的なものである。
冒頭、レナードフェザーの紹介で始まり、彼女の恥ずかしそうなそっけない曲の紹介も妙な緊張感のある雰囲気もさることながら演奏が始まると、打って変わって気を惹くサウンドなのである。
それはタッチがクールなようでありならがしっかりしたハードバップの王道であること。
そして、元気そうなのに、どこか内向的な雰囲気が漂っていること。1曲目の「Take me in your arms」から2曲目の「Dear old Stockholm」のヨーロッパの人でなければ無いと思わせる哀愁が感じられるからである。
短い時間の演奏曲でありながら、この辺りは誠にもって心を打つ音の運びである。

彼女は日本の秋吉敏子に似た所があって、それはほぼ同時期にアメリカ以外の国のジャズメンとして初期にハードバップに手を染め、しかも、早いうちにアメリカに渡り、更に女性であったことである。
敏子はその後活躍を日本国内で認められ、多くの受賞がある。
一方、ユタの方は、60年代に画家に転向してしまったため、それほど評価が高くはない物の、故郷のライプチヒに「JUTTA HIPP通り」が命名されるなど再評価が高まった事は素晴らしい出来事である。

ヨーロッパのジャズメンは元々しっかりした音楽教育を受けた人が多いので、演奏はしっかりしたところがり、聴かせ方を知っているようである。
しかし、時々、ジャズメンの中にはあまり商業的な事が得意でない人も多く、それが芸術家だと自認しているのか、積極的でない人も時々見かける。
きっと彼女もそんな一人だったのかもしれない。
とても美人な人だけにある意味勿体ないと思ってしまう。

この作品を聴き、その後一生懸命に彼女のアルバムを探した私であったが、偉大過ぎる同レーベルの3枚にとどめを指すのは致し方のないところであった。

(売れてしまいました)

YOUは何しに日本へ
2018/02/07

YOUは何しに日本へ。
恥ずかしくも嬉しいテレビ放映。
昨年の8月7日に放映された、大貫妙子さんのレコードを探しに来たのが思いのほか評判だったようで、続編が計画されたものと思われる。
大貫妙子さんのライブに行き、本人に会ってみたいというのが趣旨であったので、今回はほんの少ししか映らないと思っていたら、あにはからんや結構長い時間映っていて驚いた。
私の息子もいやいやながら画面に登場した。
しかし、この番組は高視聴率らしく、親戚には伏せていたのも空しく、親戚一同みな連絡が来た。
昔の会社の上司まで電話が掛かってきて、もうびっくり。

近くの新宿区の掲示板に、今度3月に新宿で、大貫妙子さんのライブがあるとポスターが貼ってあった。
見に行こうかな。

レッツゴー三匹
2018/02/06

新聞を見ていたら、女子アナの有賀さつきさんがお亡くなりになった、と大きく書かれていた。
若いのに可哀想にと思っていたら、その横に小さく、もう一つ死亡記事が。

レッツゴー長作氏、74歳で死去。
見出しが「レッツゴー三匹」と先に来ているところがウケる。

レッツゴー三匹は面白かった。と言っても昭和40年代の話でもある。
三人の名前は。純、長作、三波春夫という。
それは出だしが「ジュンでーす、 長作でーす、三波春夫でございます。あほかー」
で始まるので、三人目の名前は三波春夫しか思い浮かばないからである。

「欧陽ニラニラ、ええなー」「欧陽菲菲やろ」。
「かぜ吹きじゅん」「ちゃうわー、風吹じゅん」。

など、こうして書き出すとちっとも面白くないのだが、なぜかしゃべると面白いという、良いキャラであった。

そういえば、ニラという漢字は「韮」だなあ。

そうそう肝心な話を忘れるところであった。
真偽のほどは不明だが、「お客様は神様です」というセリフは三波春夫ではなく、レッツゴー三匹のセリフが広まったものだそうだ。


もっとも平成になってからは、ほとんど休止状態であったのも、時代が変わったからなのであろう。
変わらないのは「せんだみつお」くらいのものか。

自宅のステレオ
2018/02/04

自宅のステレオ。
今まではマランツ#7、8Bを使用しており、非常に気に入っていたのだが、現在の木造の家屋はそれほどガッチリしているわけではなく、また石膏ボードの壁でもあり、低音の出が非常に悪い。

それで、仕舞ってあったマッキントッシュのC20、MC240を引っ張り出し、交換した。
その結果、好ましい低音になった。

しかし、部屋の条件によって、音が変わる。
それもなかり変わる。
マンションの時は、マランツのアンプの音がシャキッとしていて本当にぴったりで気に入っていたのに、部屋が変わったとたん低音など何も出ていないような音になっていた。

それで、低音が出過ぎてこれは勘弁してくれと思っていたマッキントッシュが大活躍する事になろうとは思わなかった。
売らずに、持っていて助かった。

これが無かったら、ウーファーが悪いだの、カートリッジが悪いのと、話が全く違った方向に走って、余計に苦労するところであった。

音は難しいなあ。

YOUは何しに日本へ
2018/02/02

去年の8月に放映された、YOUは何しに日本へ!
何と、続編が5日(月曜日)に放送されるらしい。

ただし、今回はSTEVEさんが大貫妙子さんに会うのが一番の目的なので、当店での騒ぎは小さく扱われると思われる。

今回はちょっとふざけ過ぎたので、自分ではあまり見たくない気持ち。

テレビ・ドラマ「同窓会へようこそ」
2018/02/02

テレビ・ドラマ「同窓会へようこそ」
もう20年以上も前のドラマである。

それが有難い事にyoutubeで見られる。
Youtubeは時々おっ!と思うレアな作品が見られる、これでいつでも見られると安心していると、あっという間に削除されてそれっきり。
ところが、なぜかこの作品は削除されることなく、決して消えることのない作品でいつでも見られる。というわけで時々仕事の隙に見てしまうのだ。
だが話は「消えてしまう」淡い想い。

豊川悦司、加藤あいの組合せが素敵。
さて話は、かつての彼女が亡くなっていることも知らないまま、まだ生きているものと勘違いしたまま、吸い寄せられるように何十年ぶりに出席することになった同級会。
そこで起きた不思議な事件。
懐かしい初恋の思い出と、命がけの再現。

こういう初恋の話は、観客はだれも自分の初恋とダブってしまい、あの頃に戻りたいと思わせる。
たとえ叶わぬ恋だとしても、あの日に戻りたい。
他の部分は要らないけど、初恋の部分だけピックアップし、昔に戻ってみたい。
私の友人は、仕事でも女の人と親しくなった瞬間初恋の人と重なって困ると言ってた。
私も初恋の人とは単なる片思いだったけれど、あの子は決して美人でも無かったけれど、あの時の気持ちに戻りたい。
あんな気持ちは二度と経験したことがない。

そんな気持ちを代弁してくれたドラマだったんだと思う。
あんな風に幽霊になってでも、もう一度、出てきて欲しいと願う。
そんな青春の一番大切な心の思い出を引きずり出して見せてくれた話であった。

過去のせつない恋のミステリー。

「17才は一度だけ」という歌があった。別に17才じゃなくても70歳だって一度だけであるけれど、人生での大切な、恥ずかしくなるような17才や18才は自分に取って本当に一度だけ。





ちょっと長いドラマだけど。
https://www.youtube.com/watch?v=qoo9ngO2rGA

お父さん、お母さん、僕より長生きしてね
2018/02/01

朝、クルマを運転しながらTBSラジオの毒蝮三太夫の話を聞いていた。
口は悪いが心は優しいというなかなかのエンターテイナーである。

それで、毒蝮が訪れたカフェというのが、障害者が運営している施設であった。
車椅子に乗っているという25歳の店長さんにマイクを向け、「お父さん、お母さんに長生きしてね!って言いな」。
と言うと、その男の子が
「お父さん、お母さん、僕より長生きしてね」と言った。
その時「僕より..」という言い方を聴いたとき、何という心の優しい子なのだろうと、私は非常に感動してしまった。親に向かって「僕より」というのは勇気と優しさがあっての言葉。
思わず、ホロっとしてしまった。

それを、もし両親がそれを、聴いていたら大泣きしたに違いない。

世の中、優しい人ばかりだといいなあ。

RICHARD WYANDS “THEN, HERE ABD NOW”
2018/01/31

RICHARD WYANDS “THEN, HERE ABD NOW” JAZZCRAFT 6 (DENMARK)

聴いていると、非常に好ましい印象に捉えられる作品である。
昔を振り返り、コーヒーを片手に聴いていて、感心してしまった。
78年録音となっていて、発売当時かなり多くのジャズ愛好家が購入したアルバムであった。

それは彼が、Prestige(NewJazz)の人気盤JUST USのピアニストであったから。
のみならず、彼はGigi GryceのSaying Somethin'(NewJazz)などグライスのほとんどの作品にも付き合っているわけで、何しろグライスと共演していたちう事は相当な音楽レベルにあったと言えるわけで、またCharles Mingusとも共演していて、サイドマンとしての仕事ばかりであるが非常に沢山の重要作に登場する大した演奏家なのである。
それにしても当アルバムが初のリーダー作とは恐れ入った遅さである。
それにしてもである、彼が活躍していた1960年前後から数えると、なんと10数年遅れの作品、初録。
裏ジャケのライナーに、ピアニストのHorace Parlan(ホレス・パーラン)が友情出演とばかりに書いていて、その冒頭の言葉が実に身に染みる。

「Better late than never」=遅くとも何もしないよりましである。

素晴らしい友情かつ励ましの言葉であろう。
これを読んで、私は泣きたくなってしまった。

こういうミュージシャンの事を何というのだろうか、中堅のジャズメンというのだろうか?
いや大した芸術家である。
リーダー作はレコード会社の都合で、売れそうな商品がちやほやされるだけの事。

ジャズって本当に良いよね。



(オリジナル盤、2,500円)

JO JONESー RAY BRYANT “JO JONES TRIO” EVEREST
2018/01/29

JO JONES - RAY BRYANT “JO JONES TRIO” EVEREST LPBR-5023

非常に私の好きな作品である。
かつて、70年の終わりころだったか、日本盤が再発され、大喜びで購入するもパッとしないサウンドに随分しょぼいレコードもあるものだと、それっきりにしてなった。
それがひょいとオリジナルを入手して聴いてから、考えが変わり好きになってしまった一枚である。
かと言って 日本盤をケナすつもりはない。

さて、このアルバムの良いところはピアノのブライアントによるところが大きい。
ブライアントと言えば、近鉄のブライアントを思い出してしまうのだが、別につながりはあるわけではない。時々Youtubeでブライアントのホームランの動画を見てしまう事もある。いやモトエ
日本人好みのピアニストではあるが、こんなにブルースの雰囲気を持っていて、かつ弾む感じは得も知れぬ心地良さ。
ジョー・ジンズのドラムは羽根のようなタッチと言われた軽妙さ。
じつに楽しく、安心して、首を振って聴ける見事なトリオである。
途中、手で叩いていると思われる個所も楽しめる。
非常に臭いジャズである。
最後の曲「Little Susie」などアハーハ、ンフーフ、と徐々に乗って来て、気持ちの良い事。繰り返して針を載せてしまいたくなるのである。
そして曲が終わる前に、慌てて次のターンテーブルに乗せたいコロンビアのLittle Susieを探し、次はEpic盤Cubano Chantを聴くという順番であった。
ジャズとはかくあるもの、別に深刻なジャズだけがジャズでも無かろうと、いいたいところである。

Prestigeのブライアント・トリオに親しんだ私としては、最初大いに戸惑ったが、この組み合わせはこの頃のレギュラー・トリオだったようで、58年にはVanguardにも吹き込んでいて、このアルバムと近い雰囲気の好アルバムで、かつては幻の名盤的作品として人気があった。
と言いながら、ジョー・ジョーンズはこの2・3枚の作品だけで他は大したアルバムも残していなかったのだが、この2・3枚の作品の高評価が幸いしたか、70年代になってから突如量産というのか多作になった。
フランスのBlack and BlueやPbloレーベルに作品を残せてしていいたのは、本当に良かった。

人生最後まで諦めるなと教えられる。


(写真を撮ったのだが、どうもWindows10にしたらうまく調整が出来なくなってしまった、困ったものだ)

雑誌「管球王国」
2018/01/26

雑誌「管球王国」に記事で取り上げられた。
まず、マイルスの「Dear Old Stockholm」の78回転オリジナルSPから始まり、10インチ、7インチ、12インチLPなど聴き比べでイコライジングを調べた。
その他、当時の名曲についても調査するという記事。

マニアには面白いと思う。
是非、読んでいただきたい。

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