HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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"LEE KONITZ WITH WARNE MARSH" MUSIC LPM 2007
2016/06/22

LEE KONITZ - WARNE MARSH "LEE KONITZ WITH WARNE MARSH" MUSIC LPM 2007 (ITALY)

なんとイタリアのあの珍しく、かつ名盤ばかりのレーベル「MUSIC」で作られたものである。
元はもちろん同じタイトルの米国アトランティック・レーベルで作られたアルバムである(ATLANTIC 1217)。
あの、山道だか公園だかで、休息のひとコマなのであろうか、サックスを首から外すことなく草むらに座り、コニッツとマーシュは語らって、煙草に火をつけた写真である。
私など、このレコードが大好きで、なんど聴いたことであろうか。
今でも、聴く度に、胸がワクワクする。
こんなスリリングな演奏はまずない。

当時、二人とも28歳、トリスターノ門下の新進気鋭の優等生の二人である。
こんなふたりであるから、スリリングで無いはずがない。
1曲目のTOPSYからあふれ出たイメジネーションの素敵なフレーズが連続して、二人のコンビネーションは完璧である。
共演のビリー・バウアーのギターも素晴しく、サウンドに耳が釘づけになってしまうプレイである。
参加した全員がジャズの未来に向かって高水準な演奏が行われたのである。
稀に見る素晴らしい演奏である。
この頃の、アトランティックのレコードにおけるコニッツ関連の作品はどれも良い。

今回のイタリアMUSICレーベルでのこのアルバムは、ジャケットを変え、アルトサックスが机の上に置かれてそこに光が当たっているデザインである。
米国盤も良いけれど、これはこれで、アーバンな雰囲気で素晴らしい。
洗練された感じが伝わってくる。
見ていると、オリジナルの米国盤を持っているのに、こっちも欲しくなってしまう。


PIERO UMILIANI 禁じられた欲望
2016/06/20

PIERO UMILIANI “I PIACERI PROIBITI” CAM CMS 30-066 (ITALY)

珍盤、登場。
邦題「禁じられた欲望」。
1963年 名音楽家ピエロ・ウミリアーニによるイタリアの映画音楽である。
ジャケットの写真はいきなり超ビキニの水着のお姉さん。
ポーズもセクシーである。
これぞ本当の垂涎盤。

この映画は、「禁じられた欲望」と日本題になっているのだが、映画を見た人に会った事がない。
そもそも日本で上映されたのかも不明である。
人によると上映されたと言い張る人もいるので、そういう事かもしれない。
大体、ジャズが使われた名盤に入れられるサントラの映画というものは、「死刑台のエレベーター」などごく一部を除いてなぜかほとんど、日本での上映は無い事の方が多い。
我々としてはそんな物かと思っている。

さて、ジャケットの裏には、ソリストとしてGianni Basso(ts)、Oscar Valdambrini(tp)の名前が書かれているので、バッソ・バルダンブリーニの彼等が相当フィーチャーされている事がわかる。
それならば聴かないといけない。まさにバッソ・バルダンブリーニのファンは必携である。

このアルバムは2000年頃からイタリアに買付に行くようになってから、現地のDJパオロ・スコッティと知り合って教えてもらった。
半信半疑で聴けば、サントラ音楽であるのだが、ジャズとしてもなるほどイタリアン・ジャズらしい軽快さを持っていて、なかなかの名演奏である。
そもそもジャズとしてよりもクラブ・ジャズとして踊れるというので、DJ達の間で探されるようになり、それを聴いた客が大騒ぎになった、その後にジャズ・ファンにも浸透したのである。
しかも、サントラとしても大変なレア盤で、イタリア人のその道のファンが欲しがると言う珍盤。
価格もあれよあれよと言う間に高騰した。
リーマンショックの時には価格も落ちたかと思ったのだが、そんな事はなく却って巷に出なくなり、最近やや市場も落ち着いたせいか、ちょこっと出るようになった。

兎に角、我々がずっと抱いていた、アメリカ黒人によるモダンジャズとそれから派生したジャズ、それが、クラブジャズと言われる踊れる音楽のマニアがいて、それのみをジャズという人達が出現し、彼等があたかもジャズのリスナーの中心にいるかのような近年のジャズ・シーンの状況をよく表した一枚でもあった。

それがひと段落して改めで聴いてみると、これもまた、なかなか良いジャズだのう。

都知事
2016/06/19

舛添要一氏、相当のしたたかな人だったが、ねばり腰もおよばず辞職。

ところで、この方は確か2年前の知事選挙では200万票しか取っていなかった。
選挙民の過半数も達していなかった、当時から如何に都民に信頼がなかったか分かろうというもの、しかし、何の都合かは知らないが、担ぎ上げた自民・公明によって当選したのだ。
しかし、この時の選挙は反原発を掲げた細川元首相を担いだ小泉元首相のダブル総理やら、サヨクに推されたこれまた反原発の宇都宮氏などかなりの激戦だった。
まあ、それなりに頑張ったというより公明党の支持票が大きかった。
この時は防衛省出身の田母神氏も健闘し、従来の左翼票ばかりでなく、右翼の票も馬鹿にならない事がはっきり示された。

その前の選挙は、猪瀬氏はたしか、400万票で過半数を集めていた。
それを簡単に引きずり降ろしたのも、正義ではなく、オリンピックの利権を自民党の都議が欲しがったからだという噂も流れた。
本当どうか分からないが、妙に納得させられるものがあった。

これで、結局は都議会における自民党議員が相当信頼を失ったという事である。
私の近所のおばさん達の調査によると、もう一度猪瀬さんが立候補したら入れると言う方が結構の数いたのも、なかなか考えさせられる。
マスコミによって騒ぎ祭り上げられ、今度はひきずり降ろされる騒ぎにうんざりしている都民がいるからである。

都知事選はなにしろ、ヨーロッパの小国程の規模はあるので、見ていて大変面白い物がある。
しかし、思えばどこの県議会も市町村議会も半数でいいんじゃないか?
中央集権国家なので。
あるいは、県を隣同士合併させるとか、県の数も半分で良い。

本 食道楽
2016/06/18

知合いにこんな本があるんだけど知ってる?
と話していたら、なんと翌日「これだろ、貸してあげるよ」と見せてくれた。
「食道楽(くいどうらく)」村井弦斎 。
大きさは辞書のようなサイズだが、厚さ5センチ以上もある立派な 昔の本。
もちろん旧仮名で、印刷が大正9年となっている。
明治の初版に、更に一八年の研究成果を増補した本で、本人の自信作となったものである。

友人の話によると、昭和40年頃、赤坂の一ツ木通りにあった古本屋で見つけた。
その店は老婦がやっていたのだが、この本を見つけ買いたいと告げると、ニコッと笑ってこれは高いよと言われたとの事、裏表紙をめくると鉛筆で当時の価格がそのまま残っていて、5,000円となっている。
給料が1万5千円だか2万円だったかの頃で貧乏だったが、ちょうど料理人に弟子入りした時だったので、勉強しなければいけないと、どうしても欲しくて、エイヤッと買った。
それは今になっても忘れないと話していた。

この本、面白い本で、明治の新聞小説で人気になり、相当数が売れたらしい。
小説として人気になったのだが、じつは料理本でもある。
当時の社会一般から考えるに、恐ろしく広い見聞で、外国の料理も取り上げた、相当のグルメでかつセレブぶり。
信じがたい執念である。

例えば、果物は取って木の下で食べるのが最も美味で、それを時間が経つとどんどん味が落ちて行き、またビタミンも同様に落ちると書かれている。
その感覚に驚く。
また黒豆の欄がある、「日本一の黒豆は丹波古市の黒豆で、最上級の物は外見が甚だ悪い、粒も大きくなく、黒い所に白い筋が出来て、まるで出来損ないの豆のように見える。しかし、その下の二等品は粒が大きく皮が黒く滑らかで光沢もあり、誰が見ても非常に上等に見える、しかし、味は落ちる。」等と実践に基づいた興味深い話が書かれている。
そして絶対に手を抜かない料理の方法が書かれている。

世の中に料理の本は数あれど、ここまで哲学的な本はない。
近年も文庫本などになっているので、読もうと思えば読む事は可能である。
是非、暇のある方は読んで頂きたい。
いや、読んで、料理して頂きたい。

しかし、この本も最近のグルメブームだか、自然食ブームだかで ちょっと有名になったらしいね。

日本盤
2016/06/16

売り主さんから、レコードを売りたいと言うのでご自宅に伺うと、その中にブルーノートやプレステイジの盤が一枚も無い事がほとんどである。
日本盤は沢山あって箱に入れながら数えると、500枚から1000枚ほどは有りそうな様子、だがブルーノートなどが含まれていない。

どういう事かと訊くと、まず友人にレコードを売却すると打ち明けたところ、だったら欲しいと言われブルーノートなどを差し上げてしまった。という話である。
もう一つは、あるレコード店に一度売ってしまった、というのもある。
あらまあ、残り物だったんだね。

要は、いわゆる名盤100選が無い、また人気のキングのブルーノート盤は無くとも東芝のブルーノート盤くらいはあるかと思いきや、それもない、という事はもちろんプレステイジ盤なども無い。
それで、一枚5・600円位で買ってくれますか?と言われてもそれは無理というもの。
売値の美味しいところを友人に無償で差し上げてしまったのだから、残りの値段は付けられない。
その値段では買い取れないと言うと、急に何で欲しくないんだと言う顔をされるのだが、私も要らない物は要らない。
金目のものが無いければ、こちらもソソられない。
高い値で売りたいなら、目玉は入れてくれ。
貴方の友人が欲しいものは、私たちも欲しい。という簡単な理屈である。

ここ数年、大体こんな感じ。

舛添都知事
2016/06/15

舛添都知事が辞職。
辞めまいが辞めようが、私はどうでもよい。

それよりもよく考えると、いったい誰が辞めさせたのだろう。
とどのつまりはマスコミが辞めさせた。
現在のテレビ・マスコミが正義であり、世論であり、警察であり、裁判所でもある事になっている。
彼等が正義と言えば正義になってしまい、都合の良い少数の調査で世論といえば世論にされてしまう。
見ていると芸能人の出演者が、都民は誰一人として都知事の味方はいないと連呼していたが、民意というところの実態は一体何処から来るのかと、恐ろしくなる。
やりたい放題のマスコミの正義こそ恐ろしい。
国民の感情を煽り、コントロールしている。

しかし、舛添さんが辞めたきっかけは、あれだね。
韓国学校を増設する用地として、新宿区の旧都立高校の跡地を韓国学校に貸与するという話からだな。
これが、気に入らない人達の逆鱗にふれたのだろう。きっと。
これさえなければ、少々の金の使い方など問題にされなかっただろうし、無事に任期を全うした可能性は高い。
残念だったね。

でも、日本人のために政治を行わないとね、知事は。


三菱東京UFJって
2016/06/14

ニュースで「三菱東京UFJ銀行」は、日銀のマイナス金利政策の影響で国債を保有することが負担になったとして、国債の入札に有利な条件で参加できる特別な資格を、大手銀行で初めて国に「返上」すると発表した。

これって凄くない。
なんというの? 国・日銀とツルんでいた三菱が、御上にたて突いたと、いう事だよね。
こうなると財務省の顔は丸つぶれ、日本人も国債など買って持っていられない状況になったわけだ。
日本経済崩壊はそこまで来たのか?

タックスヘブンではないけれど、お金があったら国外に持ち出したいね。
持って無いからどうしようもないけど。

自分の事は自分で
2016/06/13

昨日の続きではあるかもしれないが。

金銭的に何でもかんでも他人に請求して良いのか?
という話。

クルマのレースにおいては、たとえ相手が悪くとも、壊れた車の修理費は自己負担という不文律がある。
明らかに相手のミスで全損となり多額のお金であっても、自分の車・怪我に関しては自分で行う。
喧嘩はしても金銭の喧嘩はない。
勿論、自動車保険、生命保険の適用外である。

車の世界のこういう潔さが良い。

全員がそうしているかと言うと、マイルド・ヤンキーばかりが集まるようなドリフト練習会などでは、時々、揉めているケースもあるらしいが、そういう所でも通常はそういう事はない。
ぶつけても平気な人間がいると大きな迷惑でもあるが、そういう場合は主催者の能力が試される事になる。

だから、一般道でちょっと擦ったくらいで、ぶつけたぶつけたと騒いでいる人達を見ると、この人たちは保険金詐欺の人なんだなあと思ってしまう。
要は、一円でも損をしてはいけないと思う人間の心がいけない。

もっともフェラーリのF40などは、擦られもしたら、それは許すわけには行かないけれど。

NHKの朝の番組で
2016/06/12

そういえば、朝の連ドラのあとの「アサイチ」という番組だったか、ペットショップで買った犬が病気持ちだったのだが、それをどうするかと言う話で、名前は忘れたが女の獣医が出て来て、「治療費をショップに請求しましょう」と言っていた。

オジサン驚いたね。
貰った犬猫が病気だったら、音の飼い主に請求するか?
例えば、ダックスは胴が長い故か、腰の病気に掛かりやすいが、これもペットショップに請求するのだろうか?
もっと言うと、養子縁組でもらった子供の病気の治療費を、元親に請求するだろうか?

如何なる理由があろうと、我が家の犬猫の治療費は自分で払うべきじゃないのかと、思うのだ。
そもそも、命の売買をする行為が平気な人達であるから、そのような電気器具を購入した保証書と同じような感覚になっているのではなかろうか、この獣医さんも。
命の売買ありきの話のような気がして、恐ろしい番組であった。

そもそも、獣医さんなくして、ペットショップは成り立たない。
獣医さんの後押しあっての、命の売買があると、考えればありうる話である。

消費者保護が当たり前になっている日本だが、本来は絶対的に、「買った者の責任」や「持っている者の責任」があるんだよ。

ああ、恐ろしかった。

ジャズ喫茶 CANDY
2016/06/11

千葉県 稲毛にあるジャズ喫茶CANDY。
実は、今まで2度ほど伺った事があった。しかし、なぜだかいつも閉まっていて、中まで入った事がない。

今日は午後から、気合を入れて車で出かけた。
2時半頃到着もドア・クローズ。
入口辺りに置いてあるパンフレットなどを注意深く読んでみると、どうも15時開店らしい。
それで、昼食でもして時間を潰そうと、駅の近くのインドカレー店で時間調整。
その後、念願の店内に入ると、美人のママさんがお出迎え。
嬉しいなあ。

実業之日本社「ジェームス・B・ランシング物語」という本の中で、絶賛されている日本の2大ジャズ喫茶のひとつだという。

初めて聴かせていただいた音はさすがになるほどと思える音であった。
低音から高音まですーっと伸びて、きちんと出ているのは見事。
見た目からして音が強そうなので、耳に痛いのではないか、痛かったら直ぐに帰ろうと尻込みをしたのだが、ところが耳が疲れるようなことはない。
しかも、細かなディテールもしっかりと出ている。
プロの仕事の確かさを知った。

私は、どんな低音かとチャーリーヘイデンのレコード「ジタン」をリクエストした。
快く応じてくれ、その後、一曲ほかのアルバムを挟んで、先ほどの繋がりと、チャーリーヘイデンとジムホールのライブのCDも掛けてくれた。
音楽を人に聴かせているプロの選曲の仕事に、感心して帰って来た。
さすがだねえ。

三度目の正直で、音を聴けて良かった。
また行こうと思う。
でも店は、夕方くらいからなんだね。

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