BUDDY De FRANCO “THE ARTISTRY OF” | - 2021/02/12
- BUDDY De FRANCO “THE ARTISTRY OF” NORGRAN MGN-1012 (USA)
好きなミュージシャンの好きなアルバムの入荷があった。 なんだか嬉しく、値段を付けるのを忘れてそのまま聴き入ってしまう。
彼のクラリネットは風情が良い、味わいが良い、音が良い、それでいてジャズの刺激が伝わる。 オリジナル盤で聴く味わいはまた一味違うのだが、仕方ない事である。 特に、このアルバムの「枯葉」は抜群で、これぞ「枯葉」とも言える心の痛みさえ伝わってくる演奏で何度聴いても胸を打たれる。
デフランコと共演しているソニー・クラークは堅実なプレイで良い仕事をしている、実力があったことを証明している。 良いリズムセクションである。 デフランコにしてもソニー・クラークに取っても良い作品である。
ところで、デフランコの作品はVERVE系には沢山発売されていて、しかも何度も再発を繰り返していて、何がどうなっているのか、調べている内に面倒になってしまう。私も以前は相当詳しく系列を理解していたのだが、歳を取って来たせいか、すっかり忘れてしまった。 手を変え 品を変えのノーマン・グランツの商魂逞しさにきりきり舞いさせられてしまっている。
当アルバムも、この後2年後にはタイトルを変え、Autumn LeavesとしてNorgran MGN-1096 で発売予定だったらしいがカタログのみであったようで、今度はVerve MGV-8183 Autumn Leavesとして、美女ジャケで発売になった。 「枯葉」が抜群なだけにネーミングも頷ける。 オリジナルがちょっと堅苦しいジャケ写に対して、これがなかなかのタイトルの付け方とジャケット写真で、かなり人気になった。 商売の見本を見せられたような感じであった。
しかし、やはり原盤の音の出来は一味違うのだ。
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