HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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ラジコでNight in Manhattan
2024/07/23

朝方、ラジコで前日のラジオ番組「ザ・スタンダード」をスマホで聴く。
そうしたら、Lee Wiley(リー・ワイリー)のManhattan(マンハッタン)が掛かった。
胸にキュウっと沁みた。泣きたくなるほどエレガントで素敵であった。

リー・ワイリーの歌は別格の良さがある、白人初のジャズ・ボーカルと紹介されていたのだけれど、確かに彼女のファースト・アルバムのNight in Manhattanは1951年発売だった。
シェラックからLPやEPの時代に突入したちょうど真っただ中。
故に当時コロムビア・レコードも余程力を入れたと見えて、シェラック盤4枚組8曲のアルバムが発売され、同じようにEPセットも発売し、そして10インチLPも発売したのである。
その後もセールは順調だったと見えて、55年には4曲を加え、また洗練されたジャケットに変更され12インチLPとしては発売に至るのである。
以後、ジャズファンにとっても、白人ボーカルの教科書的名盤として今なお人気が高いのである。
Bobby Hacket(ボビー・ハケット)のトランペットにJoe Bushkin(ジョー・ブシュキン)のピアノは、歌詞は素朴な感じがあるのだけれど、ジャズが洗練された優雅な時代の豊かな音楽であって、まさにマンハッタンの豊かな上流階級のナイト・ライフの楽しさを垣間見せてくれるのである。

映画ばかり見ている
2024/07/22

昨日からNetflix、テレビドラマの「ごめんね、青春!」を10話見て寝た。
夜中2時半に、胸が苦しくて目が覚めて、寝られないので映画「Always(三丁目の夕日)を見て、ほのぼのとした話しなので、少し落ち着いてきて寝た。
それから朝起きて、草薙剛の「サバカン」を見た。まあまあ面白かった。
最近彼の「ブラックスワン」を見てから草薙君を見直して映画を見るようにしている。

それからアメリカ映画の「ザリガニの鳴くところ」を見た。法廷物は面白いのに、そこにノースカロライナの湿地帯の自然科学が入り、たった一人の主人公の孤独と湿地の淡々とした少女時代からの時間の流れ、それが織り成す映像と裁判の行方。
久しぶりに骨のある映画を見た。
弁護士の見事な仕事で無罪を勝ち取った彼女、だが彼女の死後、実は犯人は私だったと謎解きを書き残していた、それも湿地の自然の一つと、観客の心を裏切るストーリー。
カロライナと湿地を歌うエンディングのテーマ音楽が、いかにもぴったり。
素晴らしい出来に感心した。
ただ、ゆったりした時間の流れなのに、私には突然話が進んでしまったり、英語と合わせて理解しがたい所があるので、再度見るつもり。

男女共学
2024/07/21

埼玉県、今頃男女共学を検討しているらしい。
明治の、男女7歳にして席を同じうするなかれ、という戒めを頑なに守っている全国でも稀有な自治体である。
群馬もそうか。

教育委員会は、ドラマ「ごめんね、青春!」を見るといいね。

ペット
2024/07/20

映画「雑魚どもよ、大志を抱け」という映画を見ていたら、不良のガキどもが猫を道路に放り投げクルマにひかせる場面があった。
2022年制作の映画だというのに、まだこんな事をやる映画を作るのかと、その監督や出演者に猛烈な憎しみが湧いた。映画はその場で見るのを止めた。

そう言えば、テレビのドキュメンタリーで「猫をさがす二人」という話をやっていた。
能登地震で逃げ出したり、避難所に連れて行くことが出来ず置き去りにされ、行方不明になった猫を探している夫婦の話であった。

その時にネットで、その二人に対し猛バッシングがあったらしい。
中には「石川県の恥」とまで書き込みがあった。
要は人が大変な時に動物ごときに人情かけるな、という事であろう。

私は、そんな時に、1986年のソ連で起きたチェルノブイリ原発事故の事を思い出す。
避難の様子が映像で公表されていたのだが、その際、当局から大切なものを一つだけ持って集合するように言われたのだが、住民の中で猫を抱えて避難してきたお婆さんがいた。
しかし、猫を持って来た事について居合わせた人々や管理者から何も咎められていなかったのである。人を人として見ていない共産国家において、当然のように猫は許されていた。

日本だったら、一体どうなっていたか。今尚、ペットに厳しい日本人。チェルノブイリ事故は1986年の事、何十年も前である。
なんと日本人の意識の残酷な事よ。
日本人は優しい,などと言うが、本当なのか? 

五味康祐
2024/07/19

私は、ここの所具合が悪く、家で本を読むかテレビの画面を見たり寝たり起きたりしている。
昔、買ってあった「五味康祐」の「オーディオ遍歴」の文庫本を読んだ。
読みながら、共感したり、傲慢さに怒ったりしていたが、最後の後書き、最後だから後書きなんだけど、娘さんの由子さんの文章に心が打たれてしまった。

私も家内や周囲の人間にどれほど迷惑をかけていたのだろうか、と深く反省するのである。

それを彼女は父への愛情いっぱいに表現しているのであった。
「父とオーディオ」という文であるが最後のところをちょっと書き出す。
「父の再生装置から流れる音楽は、この上ない勇気と力を私に与えてくれる。タンノイが鳴っていてくれる限り、父の声を、私はきくことが出来る。そう信じている」と。

これほどの幸せな父はほかにいまい。

また,続き
2024/07/18

それで、まだ話は続いて.....

私が「私の好きな伊東ゆかりのヒット曲は何だったか?」
という質問に友人は
「それはボーイハントでしょ」
と、力のこもった即答が。
そうだ、彼女のもっとも良かった歌はこれだとなった。

「ボーイハント」、これもConnie Francisの曲で原題は「Where the Boys Are」という。
1960年の映画のサントラなのであるが、画面に全面に出されたわけでは無い。
映画は、私は以前、youtubeでたまたま見られた。今はもはや見る事は出来ないであろう。
アイドル映画で大した映画では無かろうと、高を括っていたのだが、意外にシリアスな内容で、青年の精神的な葛藤を描いた良い作品だった。
彼女も熱演していた。

映画の中でこの曲は意外にサラッと出て来るだけであるが、彼女が熱を入れ発売にこぎつけ、 世界で大ヒットしたのである。
なぜかアメリカでは1位にはならなかったらしい。映画の内容とイメージが合わなかったのだろうか。

しかし、世界では多くの国で1位になったというから、彼女はアメリカより世界の若者に支持されたのであろう、と思うのである。歌い上げるようなポップス曲が当時ウケたのは不思議であった。

伊東ゆかりはこの歌をじっくり歌い上げたのが日本の若者の共感を得て、大いに気持ちを盛り上げてくれた。
この曲は我々世代の、当時の青年の代弁者でもあった。

昨日の続き
2024/07/17

それで、昨日の事。
坂本九は全米一位の稀有な記録を持つが、ヒット曲はたった一曲かという話になった。
そこで友人が「中尾ミエなど、私なんか、可愛いベイビー、たった一曲しかないんだから」と自分で言っているくらいなんだから、という事で、歌手はヒットは一曲だけでも良いんじゃないかという結論に至ったのである。

可愛いベイビーは、上を向いて歩こうのヒットと全く同時期の事、100万枚も売ったのであるが、それがアメリカのConnie Francis(コニー・フランシス)のPretty Little Babyの日本語替え歌吹き替え版なのである。

もっと不思議な事に、アメリカではシングル盤に出ていないノーヒット曲なのであるが、日本だけでメキメキ順位を上げ、それに日本のレコード各社が目を付け競い合い、歌手を立ててトーナメントのように頑張ったのだが、中尾ミエが勝利を収め100万枚の大ヒットとなったものである。
中尾ミエの可愛さと生意気さがはっきりした少女の声と人間性が受けたのであろう。

それでもまだ終わらず、芸能界のビジネスは留まる所を知らず、今度はConnie Franscis本人を日本に呼び、日本語で中尾ミエの歌詞のまま「大人になりたい」のタイトルでシングル発売、30万枚売り上げたのである。
芸能界は商魂逞しいのである。

私などが中学生から高校生の時期にかけて、こういう、何と言うのか洋楽吹替ポップスが全盛で、毎日テレビから流れたのは、やっぱり我々のように貧しくてEP一枚を買う事が出来なかった時代なのであろうか。

私などポップスに夢中だったから嬉しかったが、勉強ばかりしていた高校生達には、相当馬鹿にされたなあ。
それは今も昔も同じ事。

でも、懐かしいなあ。

上を向いて歩こう
2024/07/16

近所の友人が見舞いがてらレコードの話で来てくれた。
家内も巻き込んで、坂本九の「上を向いて歩こう」のEPの話で大いに盛り上がる。

友人は中学2年の時に聴いたという、という事は私は中学3年という事になる。
当時のNHKの人気番組「夢であいましょう」で放映すると一気に盛り上がった。
夢であいましょう、はザ・ピーナッツの名曲「スターダスト」が毎回披露されるのであった。

61年から62年まで売り上げランキング1位であった。だが、レコード大賞にもなっていない所が日本の芸能界の不思議なところである。

この曲が、なぜアメリカに出て行ったかというと、まずイギリスの人気ジャズメン、ケニー・ボールが、これは良いスイング・ジャズであると見い出し、彼のアレンジでジャズで演奏したところ、これがイギリスで10位にチャート、ただし曲名が解り易いという理由でSUKIYAKIにした。因みに、私がよく欧州に買付で行っていた時、時々ケニー・ボールのレコードが出て来たが、ついぞSUKIYAKIの入っているレコードは見た事がない。

その後、曲は西海岸のCapitol recordsを通しアメリカに上陸し、SUKIYAKIとして西海岸からヒットが続き、ついにビルボード第1位となったのである。もちろんアメリカの少年少女に日本語など解るはずもないが。
以来60年という長い年月も経つというのに日本の曲が1位になった事がない。

さて、当時テレビで全米1位になった!と話をされていたのだが、みな一様に歌詞が良かったからだと勝手に決めつけた。
我々が外国の歌は歌詞など分からなくとも喜んで聴いているのだが、なぜか日本の芸能界の人たちは歌詞だ、歌詞だ、と毎回テレビで言っていた。
黒柳徹子なども永六輔の歌詞が良かったからだと決めつけていたのを、私は見た。
当時、中村八大の曲が良かったなどというセリフはついぞ聞いた事がない。
不思議であった。
思えば、あの頃から韓国出身者を持ち上げる様子は徐々に出来上がっていったような気がする。

また、中村八大の曲のジャズ的な雰囲気は消されて行き、その後の歌謡番組においては、バックのアレンジはリズム感が無いストリングだけで行われていた記憶がある。
これは、先日に見た懐メロ番組でも確認しているので、間違いない。

さて、この曲はその後何度もプレスを重ね、イタリアなどでも発売されていて、イタリア盤EPは良い音であった。イタリア人の音楽センスとでも言おうか。

個人的な歌にまつわる思い出話。

映画
2024/07/10

我が家では、私がNetflixに、家内がAmazonPrimに加入している。
家内のカードがどこかで犯罪に会って不正使用されてしまったらしく、新しくカードが更新され送付されて来た。
それで、一生懸命にあちこちの支払先に対し、カード情報を入れ直しておった。

その内に、大きな声で「ちょっと、あなたはここ一年間で600本も映画を見ているじゃないの!私のお金で!」。
確かにちょっと良い映画は、Primeの他に必ず数百円加算される仕組みである。

只管映画を見ていたから、そんなに見ていたんだな。
まあ、中には早送りしてしまったのもあるから、そんなものか。

その他にNetflixもあるから結構な本数を見たことになる。

だが、年寄りの寂しい所で、ほとんどの映画の役者が記憶にないんだな。
気に入って2回観るとやっと、俳優などが記憶に残る。

俳優の顔もみんなよく似ていて、ちっとも見分けが付かない。
昔の俳優は皆それぞれに強い個性があって、顔の違いも演技も良く分かったのに、最近の俳優たちは男も一様に似たような顔になっている。
なんだかなあ。
同じ病院で整形してんじゃないの?と思ってしまう。

映画もね、ジャズと一緒で、1950年代の映画は素晴らしい。

レコードの話
2024/07/09

家内に、あなたは政治の話を書かないように、と釘を刺されたので、レコードの話。

最近、猛烈な暑さがある、湿気もある、是非エアコンを入れて頂きたい。
27度以下、湿度は50%以下を目標に、しばらく継続をお願いしたい。

かつてこれ程の暑さは無かったので、空調など考えなくても良かったが、レコードの在質の変化などが顕著に現れるようになった今、是非空調を入れて頂きたい。


ところで、蓄音機。
ある方から蓄音機を売って欲しいとの事で機械を預かって来た。
His master's voiceのやや大きめの卓上蓄音機。
我が家で聴いて見ようと言う事になり、家内を椅子に座らせ、江利チエミのテネシーワルツを掛けた。
意外に良い音だと驚いていた、では我が家のステレオの機械でも試してみろと言われて、SP用のセットで掛けてみた。
バックの楽器など全体の音は電気の方が勝っているが、江利チエミの声に関しては圧倒的に蓄音機が勝っていると感心しておった。
確かに、そういう結論で間違いない。声の輪郭も声の強さもしっかり出ている。

また蓄音機は意外に大音量でもあり、中々、人の心に響く音であった。
まあ、針圧の重さも凄いのでそんな結果とは思うが、好きな人は病み付きになってしまうであろう。

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