HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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MILES DAVIS "SPACIAL" BARCLAY
2019/05/17

MILES DAVIS "SPACIAL" BARCLAY 84052 (FRANCE)

大変珍しいアルバムである。
フランスで発売されたものである。
メンバーを眺めていると、Sonny Rollins, Charlie Chan(Tenor-sax) などと書かれている、あれっと思い盤のスタンパーを見たらPR-7044となっていた。
Prestige7044(Collectors Item)のフランス盤であった。

ジャケットは全くアメリカとはことなる、かといって、イタリアの時計のジャケット・デザインとも異なっており、しかも、タイトルまで変えていて、「Special」だと。

いやいや、驚いた。
音質もはもちろん良く、RVGスタンパー仕様であり当然の所である。
しかし、こんなレコードも出ていたとは驚いた。

本屋
2019/05/16

最近、街で本屋を見かけなくなった。
それで、ちょっと調べてみたら、20年前の半分の数しか本屋が残っていないらしい。
1999年   22,296 店
2017年   12,526 店
ネットで調べたのだが、実際に店があって本が並んでいる、つまり「店売している書店」は、更に少なく、9,800件前後にあろう、とされていた。

確かに本は読まなくなった、電車の中でも本を読んでいる人はまず見なくなった。
かくいう私だって、大手の本屋では絶対に買わない、なぜなら、椅子を設置し立読みを奨励している店で、他人が読んだ本など買いたくも無い。
読んだ本は中古にして欲しいものだ。
だったらアマゾンで注文した方がマシである。

そういう時代だな。
やっぱり本屋は消えて行くんだ。
妙に納得

DUSKO GOYKOVICH “SWINGING MACEDONIA”
2019/05/15

DUSKO GOYKOVICH “SWINGING MACEDONIA” EMI/ODEON(東芝) OP-8617 (日本)

良くぞ出た、この珍盤。
勿論原盤は1966年のドイツである、ほぼ同時期に英国でデザインを変えEMI/COLUMBIAでも発売され、その後、ちょっと遅れてダスコの祖国ユーゴスラビアでも夕暮れをバックにしたデザインで発売された。
ユーゴスラビアのレコード業者はユーゴがオリジナルだと強気な発言をするのだが、それはちょっと違っている。

ライナーによると 66年1月にデレクターと当作品の制作が図られ、メンバーはダスコに一任され、揃ったのが当メンバーである、ユーゴスラビア、アメリカ、ベルギー、フランス、ドイツ、オランダと各国に跨ったインターナショナルな人選で、エキゾチックなサウンド造りも相当念頭に有ったものである。
DUSKO GOYKOVICH(t)
MAL WALDRON(p)
EDDIE BUSNELLO(as)
NATHAN DAVIS(ts)
PETER TRUNK(b)
CEES SEE(d)

さて、タイトル通り作品は見事にバルカン半島のエキゾチック・サウンドである。
当時ドイツにおいて、特にMPSなどではバルカン関連のアルバムが出されている、まあ言って見ればジャズ・インザ・ワールド運動の一環であった。
その中にあって特に当作品は群を抜いている。
冒頭からアメリカのジャズに負けないぞという気概が出ており、管楽器の出来も素晴らしく、更にマルのピアノの音楽水準の高さがぐーっと作品力を高めている。
A−3のOld Fisherman’s Daughterなど風情を出したら世界一とも言えるダスコの独壇場。
昔から聴いている曲であるが、これ程感心した演奏も他になく、今もって聴けばジーンとなってしまう。

作品全体的に、このようなエキゾチックさというのは、聴く人の故郷を思わせてしまう、いかんともし難い雰囲気を持っているものである。
これぞヨーロッパを代表する名盤中の名盤なのである。

さて、今回のレコードは何と日本の東芝盤である。
レコードは赤盤で、ラベルはテスト盤のラベルである。
ジャケットは英国盤に準ずるが、色の使い方が異なっていて、ある意味日本独自となった仕様である。

こんな珍品は滅多に出るものではない。

LES BROWN “JAZZ SONG BOOK”
2019/05/14

LES BROWN “JAZZ SONG BOOK” CORAL SDL 10287 (JAPAN)

思わずジャケットの写真に見とれてしまったのだ、オジサンは。
だって可愛い女の子の写真だもの。
そういえばこんなレコードなど無かったはずだとディスコグラフィーを調べて見たら何と、ちゃんと同名のアルバムがCORALから出ている。
本モノの方はレス・ブラウンのどうでも良い顔の写真であって、まことに絵に描いたような地味なジャケットである、としか言いようが無い。
しかし、本邦で発売するに当たりテイチクのディレクターは考えた、これではアカンと。
それならば、明るいアメリカを彷彿とさせるような、可愛いお姉さんの写真にしようと。
と、まあそんな話があったか無かったかは知らないが、出来上がったのがこんなポップ調のジャケット。
ちょっと音楽のサウンドとは違いも無い訳ではないが、なんだか楽しくなってしまう。

いいんじゃない?

ところで、この作品、馬鹿にしたものではない。
A−1、B−6、にはBuddy De Franco
A−2、B−3、にはZoot Sims
という良いメンツがたっぷりとソロを聴かせる。
またほとんどに渡ってMel Lewisがドラムを叩いていて、良い雰囲気を保っている。
なかなか、聴き所の多い作品であった。

下高井戸の喫茶店ツースリー
2019/05/13

所は京王線の下高井戸駅、昔ながらの良い雰囲気を醸し出している商店街、その商店街にある良い雰囲気の喫茶店「2−3(ツースリー)」。
ツースリーと言えば、かつてのテレビ漫画のムテキングだったか、くろだこブラザーズだったかの歌を思い出してしまうのだが...。ヤッターマンだったか?
ま、それは置いといて、モトエ。


なんと、2−3さんから猫漫画の続編をいただいた。
作者はママさん。
今回のタイトルは「ネコードくん」という。
主人公の「ネコかげ」が森の中で、ジャズのレコードばかり聴いている黒ネコの「ネコードくん」に会ったお話。
ジャズ好きが思わず熱く語ってしまう場面もあり、ジャズファンならば、私も語ってしまって周囲の空気を寒くさせてしまった経験があると頷く、面白い話でもある。


ネットで検索する時は、2−3でもツースリーでも良いですが、必ず「下高井戸」と入れて下さった方が、混乱が起きないと思う。
自家焙煎を行っている喫茶店であるので、コーヒー好きには楽しめるはず。


PIM JACOBS “COME FLY WITH ME”
2019/05/12

PIM JACOBS “COME FLY WITH ME” PHLIPS 6423.529 (HOLLAND)

これは私が大変気に入っているピアノトリオ作の一枚である。
軽妙な味わいがあり、しかも、オーディオ的にも文句無しの音質である。
例え高級オーディオであっても負けることがない立派な作品であり、かつ音質である。
そういえば寺島氏のアルバム紹介に「聴いて良かったら即買うべし、あなどると後で後悔する」と書かれている。
その通りである。

さて、定石通りに冒頭から聴けば、いきなり明るさに溢れたジャズの音が聴こえてくる。
「I’ve got the world on a string」
僕は世界を操っているんだ。という曲。
この出だしの数小節でこの作品への親しみが湧いてしまう絶妙な出だしこそ、彼らが到達した音楽の極みだったのだ。
一音でぐっと聴く人の心を掴む見事さ。
この曲はシナトラなども得意とした曲であるが、ミディアムテンプで淡々とした中に、強さと美しさの両方をパッと聴かせた所が素晴らしい。

ところで、このアルバムの表紙はKLMのジャンボ機がどんと背景にある。
おやっ!と思いひっくり返すと、肖像写真があってKLMオランダ航空の社長である。なるほどKLMがノベルティすなわち販促品として製作したもので、市場にはごく少量のみ出荷されたという話も頷ける。
こんなジャズを販促に使うとはさすがにヨーロッパ、音楽の国。
日本の会社はバブルの頃も儲けたが、こういう販促品が出た事はなかった。
そこ行くと、ヨーロッパでは各企業がそれぞれ個性的なジャズのアルバムを作っていて、芸術の貢献度が高い。
人間はお金だけではない。
まさに人はパンのみに生きるにあらず。

さて、アルバムの演奏に戻ろう、まだ語りたい事がある。
2曲目の「Spring will be a little late 」
古い映画の歌だったと思うが「今年の春はちょっと遅れている」と失恋した女性の気持ちであるが、ちょっと開き直ったような自分の心をごまかしたように、悔しさを抑えた、正にその通り、そっと始まる。そこもまた感心してしまう。

3曲目がタイトル曲になった「Come fly with me」
KLMだけに流石「一緒に飛ぼうよ」とは巧いものである。聴いていて私も嬉しくなってしまう。
ところで、その前に同じ事を考えた会社があった、Capitolレーベルの同じタイトルのアルバム(w-920)で、こちらはTWAという50年代の別名ハリウッド芸能人ご用達のエアラインであって、フランク・シナトラとタイアップして作ったアルバムであるらしい。
当店内に写真になるアルバムが無いので、シナトラの三具氏の本の見開きに元絵が掲載されているので、参考としてそれを載せる。
モトエ、再びピム・ヤコブスの話に戻ろう。
しかし、この曲の味わいは素晴らしく、本当に空を飛びたい気持ちにさせてくれる。
このバラード感とスピード感の不思議なバランスが良い。
飛ぶという概念は、速さと、もう一つふわっとした浮遊感もあるのだが、この空中に浮くと言う浮遊感をこの演奏は見事にやってのけたと思う。
ピム・ヤコブス・トリオの絶妙なバランスと高音質の作りに聴き惚れる。

B面に針が進んでも、衰えることのない演奏力に興味は尽きない。
選曲はスタンダードであるが、その他はちょっと通好みで味わい深い曲ばかりである。その中の「枯葉」もタイトル曲にしても良いくらいの素晴らしさ。
こんなトリオ作品はちょっとない。最後まで気持ち良く聴いてしまう。

ヨーロッパ・ナンバーワンの歌姫、リタ・ライスが選んだだけの事があるリズム・セクションのピム・ヤーコブス・トリオであった。
オランダのオジサン達は、ヤーコブスと延ばすのだ。

BUD POWELL “BUD POWELL IN MEMORIAM - THE LONELY ONE”
2019/05/10

BUD POWELL “BUD POWELL IN MEMORIAM - THE LONELY ONE” WORLD RECORDS T595 (UK)

ちょっと珍しい一枚。
ジャケットは英国独自である。
絵柄のジャケなのだが、絵はなかなかの腕前である。

このアルバム、タイトルが「ロンリーワン」となっているので、The Lonely One... (Verve MGV 8301) の別ジャケなのかと思い、聴いていたのだが、どうもしっくり来ない。
曲名もどうも異なるようだ。
それで、ディスコグラフィーに照らし合わせてみたら、なんとPiano Interpretations (Norgran MGN 1077)であった。
それにしては曲目が多いなあ、と更に調べたら、Piano Interpretationsは1955年4月25日と4月27日の録音であったのだが、同日の4月27日に3曲録音してあるのだがその3曲だけがなぜか、The Lonely Oneの方に収録されてしまった。
多分、それでこのアルバムをリリースするに当たり、バランスを考慮したか3曲をもとの位置に戻してまとめ上げたものと考えられる。
すると当アルバムが本来のPiano Interpretations全てだといえるのである。

という面白いというか、コレクター魂というか、大変な根性を見せた、レコード造りであった。
面白いなあ。

宅急便代
2019/05/09

5月10日(明日)より、当店のヤマトの宅急便代が値上げになります。

南東北、関東、中部、961円
北東北     1,069円
北海道     1,393円
関西      1,069円
中国、四国   1,177円
九州      1,393円


よろしくお願い致します。

からあげ
2019/05/08

お昼の弁当を買おうと小田急百貨店に行く。
食品売場のイベントコーナーが賑わっているので、覗くと「からあげカーニバル」だって。

なんでも、日本唐揚協会なる組織があって、その金賞受賞店のみが参加しているらしい唐揚げカーニバル。
流石にレベルが高いらしく、ほとんどが大分県の店ばかりだが、川崎の店も孤軍奮闘。
大分県と言えば、日教組だが、唐揚げも最近知名度がぐんとあがった。
よかったなあ。

日教組は置いといて、さっそく味見をする。
オジサン味見をすると買わなくてはならない気持ちになってしまうので、試食は謹んでいるのだが、今日は美人のお姉さんの「いかがですか?」の声に「ハ、ハイ!」と受け取ってしまった。

あらまあ、美味しい事。
げんき屋という店の唐揚げを、さっそく200グラム購入。
持ち帰って昼におにぎりと一緒に頂いているところ。
中々、美味であった。

終活
2019/05/07

若い人は就活だが、ジイジは終活。
昨年から、私個人はいいけれど、後に残された家族に取って残されて困るものが沢山ある。
どちらと言えば、私はコレクターである。よって物が多くていけない。

まず、本の整理。
雑誌の類は、問答無用で捨てた。
雑誌だの、カタログなど、ちょっとだけ見るために仕舞っておくのは良い事ではない。
ゴミの日に、ひもで結わえて相当出した。
それからレコード、レコード屋がレコードとはおかしな話だが、売れないレコードは沢山あって、それを家にそのまま置いてあったのだ。
それもせっせと捨てた。

それ以外、趣味の物など整理した。

いや、すっきり。
部屋も方付いて気持ちが良い。
だが、棚に入ってはいるものの、まだまだ捨てなければならない物もある。

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