| ERIC DOLPHY “OUTWARD BOUND” ESQUIRE | - 2018/10/06
- ERIC DOLPHY “OUTWARD BOUND” ESQUIRE 32-123 (UK)
エリック・ドルフィーのPrestige/NewJazzの名盤8236番の同一スタンパー仕様の英国プレスである。 盤に若干スレはあるものの、音質に影響は少ないので、安心できる。 ドルフィーのEsquireでの別ジャケ・アルバムは殆ど出てくることがなく、珍しい。 マニア必見のレア盤である。
このジャケットは何と言っても、文字と写真の組合せが素晴らしい。 オリジナル盤のシュールレアリズム初期の頃のような前衛絵画も悪くないが、英国盤の文字の組合せは粋である。 画面の上下一杯にはめ込んだドルフィーがフルートを吹いている写真もなかなかよろしい。 良いテイストである。
このアルバムは1960年4月本人名義で、彼らしい音楽が確立してからの、真っ直ぐな作品第一号である。 トランペットがFreddie Hubbard, という所も、新しい彼らの時代が押し寄せて来ているのが良く分かる。 Freddie Hubbard,とは後のOut to lunch(BlueNote)でも共演しており、ドルフィーに負けない音楽性を示した当たり、見事な大物感を感じさせるものである。 60年の次の作品は、6月にKen McIntyreとの共演があり、8月のカルテットのOut There(New Jazz 8252)となる。 12月にFar Cry(NewJazz8270),をリリースし、この辺りから怒涛の音楽活動が開始されるのであるがほとんどがミンガス、コルトレーンなど他人のお手伝いである。 リーダー作となると、61年7月のAt The Five Spot(NewJazz8260)の辺りであって、なぜか、あまりにリーダー作がすくない、ちゃんとしたレーベルといってもPrestigeになってしまうが、この2・3年がいずれも彼の代表作となっている。 そういう意味でも、大事な作品である。
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