HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。
  
| レコードはなぜ音が良いか | - 2017/07/14
- ジャズ批評に2006年「CD、LPあなたはどっち」という特集を見ていたら、九州の方の方らしいがこんな事を書く人がいた。
「針とカンチレバーという振動系が共鳴して、楽器を奏でるように倍音も含めた音の再構築が為される。」 針とカンチレバーによるという意見なのだ。なるほど。
もうひとつ知合いに聞いた話。 「球は電気的な歪みが、倍音になって響きが 増すそうなので音楽を聴くのに向いている素子だと」 真空管によるものだという説。
もうひとつは、オーディオ仲間に聞いた話。 「すべての楽器は基音+倍音の再現で成り立っている。声楽でも同様ボデーを震わせ、基音+倍音で成り立つ。 上等な楽器は上等な音楽家のふるまい=コントロールで基音+倍音.の表現がより発揮される。 注意点は歪やノイズなどの倍音も同時に出る。 クリスタルボウル楽器はボウルの淵を軽くこすり倍音成分を表出させる(強くこすったり早く擦っても倍音は出ない)。 LPレコードはこれに類似していないか? レコードには理論上カッテイングは上限10000Hz〜18000Hzだが 良質な再生装置でプレイすると例えば1万Hzだと上は2万・4万・・下は 500Hz・250Hz・・・と再現しているはずである。 音楽の再生には、倍音と高周波の果たす役割が非常に重要だということ。」 ここまで行きついたのは素晴らしい事で凄い人だと思った。
色々意見はあるにせよ、とにかく「倍音」が大きな要素になっている事は間違いない。 当店に来られる外人のミュージシャンは「倍音」によりレコードが良いと口を揃えて言う。
そう言えば、日本のミュージシャンで当店に来られた人は一人もいないので、そういう話を聞いた事がない。 きっとレコードを聴かないのだろう。
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| チェックの柄のシャツ | - 2017/07/13
- NHK朝の連ドラ。
みね子の彼氏になった登場人物「島谷君」が着ていたシャツに目が行ってしまった。良くぞ探したものだと。
写真を拾って掲載しようとおもったのだが、NHKはガードが堅いのかケチなのかしらないが、コピー出来ない。まったく!
説明すると、チェックのシャツなのだが何て言ったかな? 確か、グラフチェックと言ったと思うのだが、夏物のシャツ柄としてよく用いられていたはずなのだが、薄い白地に3・4cm間隔で縦と横に線が引かれている。 それが見たのはグリーンとブルーの色合い。
私もあの頃、よく着ていた。 そもそも、チェックのシャツというものは赤やら茶色やら、黒やらとコテッとした暑苦しいと言うか、田舎臭いというか、まあアメリカのカントリーで着ていたようなものだからそういう事になるのは仕方がないし、又そういうものである。
それではなく、都会的な爽やか感があるというか、洗練された感じがあると言うか、グラフ柄のシャツはそういう雰囲気にぴったりなシャツ柄である。 それが好きで私も、夏になるとそんなシャツをいつも買って着ていた。
70年代が懐かしい。 しかし、ドラマの衣装さんは、良くぞ探したものである。 エライ!プロだね。 何? VANの会社に行って聞いた? ま、いいや。
それが、最近はそういう感じの物をぱったりと見なくなった。 ほとんど売られていない。 買う人がいなくなったのかもしれない。 そう言えば、最近は男物の花柄のシャツの良いのも無い。 今は、男のファッションが駄目だな。 値段ばかり高くてカッコ悪い、画一的なスーツばかり普通に売っているもの。 終わったな。
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| レコードを見れば..... | - 2017/07/12
- ジャズ批評の2006年No.129の中の話。
寺島、岩波、その他の人の対談で。 岩浪さんがこう言っている所がある。 「想像力が有れば出てない音だって聴こえる。 過去の音体験無しには音楽は聴けない。 それが無ければどうやって音楽を聴く?」 すばらしい。 流石に長年聴き続けた人から出て来た言葉だと感心してしまった。 ジャズはライブだ、ライブだと連呼する人もいるが、一体学習をどうするのか?とその方に私は訊きたい。 まず学習しないとね。
もう一人の達人。 私は海外へ、レコード仕入に行くようになって、欧米各地にコレクターの知り合いが出来た。 ある老人にもう聴かないならレコードを売ってくれと頼んだ時、彼は「ノー」と、さらにこう言った。 「確かに聴かない。だけどレコードのジャケットを見たいんだよ。手に取って、見ていると音楽が頭の中で流れてくる。色々なイメージが浮かんでくる。あなたは解るか?」 その時に、ああ、これぞ音楽鑑賞の道を極めた人の言葉だなあ、と思った。
これぞコレクターの究極である。 ジャケットを眺めていれば、耳の奥の記憶が蘇り、音楽が流れてくる。 また音楽と共に青春のヒトコマも蘇る。 音楽は楽しい。 私もそうなりたい。
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| 首のこと | - 2017/07/11
- 一昨日と昨日で、首の話と、ハワイ関連の話を書いたので、思い出した。
昔の事。 ハワイの某有名なホテルの人事の事。 副支配人ほどの地位の現地人だったと思うが、彼が他のホテルからの引き抜きにより、サラリーも上がるからと、転職をした。 所が行った先のホテルでは雰囲気も違うし、仕事もきついし、社長からも大事にされないしと不満が溜まって来た。
それで、有る時、以前いたホテルの社長に会って、昔は良かったと切々と訴えた。 するとその社長は「そうかそうか、それならまたウチに戻って来るかい?」と優しい声を掛けた。 本人喜んで、同じ地位で古巣に戻った。 その出勤日の事、福支配人に社長はこう言った。
「お前は首だ」
要は、以前に本人がさっさと辞めてしまったので、「首!」を言えなかったから、チャンスを狙っていて、そんな奴は「首!」と言いたかったと。
どう思うかは 聞いた人の思い方で...
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| 昔の仕事仲間の......... | - 2017/07/10
- 可哀想な事に、ハワイに住んでいる昔の旅行会社の仲間の奥さんが亡くなった。
一年前から肝臓・肺とガンが広がっていたようである。
彼女は最近、facebookに妙にアルバムの写真を整理したとか、過去の想い出を綴ったり、知合いに会った話とか、英語であるが、なんだか縁起でもないとちょっと引いてしまったが、私がちゃんと読んでいれば、何か書けたはずで、なんとも申し訳ない事であった。 合う事だって出来たのに、私も冷たい事をしたものだと自分でも落ち込む。
思えば、仕事をしている時もハワイに行けば彼女の家に泊まり、ご飯も食べて世話になった。 独立してからは、ラスベガスや西海岸の買付時にはレコード屋・コレクターの家と二人で車で案内してくれ、何日も一緒に旅行をした。 土地勘のない私にはモーテル探しなども、多いに助かった。 レコードを買って置いてもらっていた事もある。 それなのに、なんだかなあ。
なんとも悲しい話であった。
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| ツムラの43番 | - 2017/07/09
- 私の現在の大切な常備薬はこれ、ツムラの43番「六君子湯」。
りっくんしとう、と読む。 胃腸を丈夫にするためのクスリである。 しばらく飲んでいるが、これで逆流性食道炎も相当改善した。
そのツムラといえば以前、社長であったジャズ愛好家の方がいらしたが、会社の金を趣味に流用したとかで追放され、コレクションのギターなどをオークションにかけられた。 その際 世界中のマニアが終結し、噂によるとその売上は横領したとされた金額を上回ったという、社長の流石の眼力とみな驚いた。 それでも、企業の経営者として復権することがなかった。 まあ、経営センスとしては必要とされなかったけれど、良い人だったのだろう。
復権といえば、首から一転 経営者として復活した有名人がある。 スティーブ・ジョブス。 アップルコンピューターの創始者とされている人であるが、実は典型的なサイコパスの人であった。 とにかくIT系知識はまったくなく、実はスティーブ・ウォズニアックが全部やっていたのだと。しかし、プレゼンテーションやネゴの能力が抜群で、神話を作り上げ、あっという間に全世界の人々を虜にしてしまった。 しかし、社内での裏切り、振舞い、冷徹さは尋常ではなく、ついに追放される。 トップの人間の首が飛ぶという事は尋常な事では無いので、如何に酷い人間だったか想像が付く。
ところがびっくり、アップルの経営危機があり、それで彼は復権する。 弁舌に長けた人物が必要とされ、まさにそれに打って付けの人であったのだ。 人間一寸先は闇と言うが如し、よくも悪くも先は解らないものである。
たったそれだけの能力ながら世界的に成功するという才能は見事であった。 死後、日本でもネットに、「ジョブス氏よありがとう」などと書き込みがあちこちに見られた事は驚異に値する。
「人とハサミは使いよう」あ、違った「馬鹿とハサミは使いよう」か。
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| ひち月 | - 2017/07/08
- 毎度のことながら、夏がやって来た。
暑さに負けないこともさることながら、暑さに頑張り過ぎないことも大切な事である。
少しだけ、休もう。 沢山休んでもろくなことはない。 どうせ死んだら長い休暇なのだから。 少しだけ。
七月は 脳を休めて 水飲んで
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| 今朝の新宿 | - 2017/07/07
- ここの所、野良猫のサキちゃんの姿が見えない。
いつも心配して歩いていくのだが、今朝は久しぶりに姿を現した。 何日ぶりであろうか。 といっても、エアコンの室外機の上では無く、草むらにいた。 きっと暑かったのだろう、草むらの方が涼しそうだ。 通りがかりの人たちが声を掛けて行く中で、面倒になったのか、やがてうずくまってしまった。
彼女たちもこれからの暑さを乗り切る事が大変な時期になった。 どうか、無事に乗り切って欲しい。
そういう私もだな。 うん
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| BENNY GOLSON “GONE with GOLSON” | - 2017/07/06
- BENNY GOLSON “GONE with GOLSON” NEWJAZZ 8235 (USA)
通称、ベニー・ゴルソンの雨傘。 良いレコードで心から推薦したい一枚である。 仕入部長も試聴するたびに、欲しいなあ、欲しいなあ、と独言を言っている。 こんな心の籠った良いアルバムがあろうかと、入荷して壁に飾るたびに思う。 ベニー・ゴルソンは良い人だったんだろうなあ、と。まあ、リー・モーガンに薬を教えた人がベニー・ゴルソンだったとしてもだ。
傘を空に向かって差し上げた。 遠くに木々が見える。 なんと希望に満ちた良い写真であろうか。 なかなかの高級な傘と見た。個人的にはイギリスのメーカーFOXの傘では無かろうかと思うのである。私も好きな傘だからどうしても、そう思ってしまう。 傘は男の象徴的な持物、男らしさでもある。 昔からイギリスでは傘・ハットを持って歩くのはジェントルマンのタシナミ。 それとも50年代の名画「雨に唄えば」のシーンにインスピレーションを得たのか? いずれにせよ素敵な写真である。 森進一では無いけれど、世の中の傘になろうと言う勢いである。
このアルバムはどうしたってA−1から聴く事になる。 曲名は「Staccato swing」と言い、作曲はRay Bryantと裏のライナーに書かれている、ブライアントらしくイントロのノリが良く素敵な事、うん! 良い曲である。 ハードバップを代表すると言ってもも過言ではない出来である。 きっと自慢な曲であったに違いない。しかし、不思議な事にブライアント本人はその後この曲を演奏していない。不思議に思って調べたのだが、ついぞ分からなかった。
次の「枯葉」がまたイケる。 ゴルソンとフラーが陰になり日向になりして、進むサウンドの姿は、音楽を分かっているなあと感動して聴き直してしまった。この2曲だけで一枚分の価値を補って余りある。
しかし、ゴルソンのテナーは茫洋としたサウンドなので、いつもは裏に回って支える感があるのだが、今回は堂々たるムードテナー。 カーティス・フラーもハードバップのトロンボーンのナンバーワンの逸材である。 洗練されたバップとはかくあるべきという出来である。 良いレコードだなあ。 私もほしいなあ。
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| NHKの反戦運動 | - 2017/07/05
- NHKって、ちょっと頭がおかしくないか?
朝の連ドラ。 ビートルズがやって来るという話の中で、突然戦争の話を無理やりにねじ込んで、インパール作戦の話を始めた。 とにかく、NHKの番組の中の反戦思想の押し売りは恐ろしいものがある。 戦争はいけない、戦争は国民を苦しめると、事ある毎に、余りに反戦思想を宣伝しまくると気持ちが悪くなる。 これはオカシイ。 かつての軍国教育にも匹敵する、反戦運動。 反戦も行き過ぎると、過ぎたるは及ばざるが如し、必ずや反動が来て、その内にネオナチが産まれるんだよ。
しかし、ちょっと前には韓国は良い国だ、日本は悪い国だと言う番組が、毎日に近いほど流されていたのだが、それが無くなったと思ってホッとしていたら、今度は毎日・毎日 「反戦」だもの。
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