HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。
  
成人式で | - 2016/01/09
- 成人の日だからと今日から三連休、TVでは昨年の大荒れの映像が流れている。今年もきっとそんな映像が流されるのだろう。
それで思い出したのだが、ちょっと前に小学校の先生をやっている知り合いに聞いた話。 今でも授業中に騒ぐ子供もいるらしい。 中には授業崩壊のクラスもある。 そうでなくとも、基本的に私語は当たり前だと。 それがどうしても、私には理解できなくて、困った。 なぜ先生が怒らないのかと。 そうしたら、どうもバックにいる「親」と、そしてもう一つの圧力団体である、教師憎しの「マスコミ」がいて、これらが怖くて手出しが出来ないという様子。 それでまた考えてしまった。
しかし、百歩譲って、それでも子供に怒れない、或いは困惑したまま、何もしないで、見過ごすことが一体できるのかと。 自分の職場・嫌縄張りを荒らされて、それで一時間授業を続ける事ができるのか? それでも教師の職業に固執したいのか? 私ならガキの頭を殴って、面倒なら仕事などやめてやる。モトエ。
しかし、全く状況が変わっていないわけではなく、教師もそれなりに復讐をしていると、思われる。 その結果、出来の悪い子の成績は放置されたままになる事になる。 結局高校生になっても、いや大学生になっても9X9も出来ない人間が五万といるこの日本の事実。 格差社会は経済だけの事ではなく、むしろこちらの方が事は重大である。 これぞ教師たちのひそかな復讐なのではないか。
昔は、よほどの馬鹿を除けば、そんな子はいなかった。 それでいてプライドだけは高く、大企業に入れないから就職難だとブラブラしている若者。
今の大人たちが本当に堕落したのだと私は思う。 親も親なら子も子、社会も社会、政治も政治、国も国。 共産フェミニストに牛耳られたマスコミと、何よりも大きいのが日本人の弱さがこの事態を招いた。
しかし子供達も同じ教室にいながら、他人事として平気でいられる神経もすごい。 とどのつまりは自分以外の事に無関心でいる事が、もっとも賢明であるという生き方だと親も教師も教えているのだ。 という事は、日本人の弱さの裏返しなのではないか。 弱さ故、誰がどう被害を被ろうとも、自分だけは良ければと思ってきた生き方。 弱い人間の理論をつき詰めると、きっと今のような日本人社会になるのかもしれない。
実はこれぞ民主主義の崩壊の始まりかもしれない。
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JIMMY BLANTON - DUKE ELLINGTON "DUO" | - 2016/01/08
- JIMMY BLANTON - DUKE ELLINGTON "DUO" RCA EPA-619 (Germany)
EP
当店の仕入担当部長にしている若手が、大騒ぎをしている。 なんだと思えば、「オヤジ!こんなレコードがあったんだけど、知ってる?」 ちらりと見ればエリントンのEP、こんなもの一体誰が買うんだと、ちょっとムカッとしながら、振り返ると4曲入りのEPである、それもプレイヤーの書き出しの最初の名前は「JIMMY BLANTON」. おお!良くやった。
しばらく前に、日記に書いたエリントンとレイ・ブラウンのパブロでの名盤「THIS ONE’S FOR BLANTON!」というアルバム。 このアルバムは録音も良く、オーディオマニアのためのアルバムとなってしなった気もするが、音楽的にも非常に素晴らしい物がる。その名作アルバムのタイトルにもある「この一枚をブラントンへ!」と言っている、その幸せ者のブラントンとはJIMMY BLANTONの事である。 ところが、そのジミー・ブラントン本人の作品など殆どの方はお聴きになった事がないと思われる。 それで、なんとか耳に出来たら良いなあ、と探していたのがこのEPである。
EPの方は、どうも1940年の録音らしい。 ブラントンの亡くなる少し前という事になる。 音源はSPだが、EPにしていたのだ。 音質は良好で、若干ベースの音を持ち上げていて、雰囲気も良くわかる。 ベラントンのベースは40年と思えぬ非常にモダンで、スピード感に溢れた素晴らしさ。 ブラントンはエリントンにとっても大切な人だった。それは聴けばわかる。 こういう斬新なベーシストはエリントンの音楽を進めて行く中で非常に重要な位置にあった。 それが奇しくもレイ・ブラウンの師匠でもあったとは、なんという素晴らしさ。 昔から、「良い師匠を得る事は1年間の練習に匹敵する」という話を実証したようなケースでもある。レイ・ブラウンを見れば誰しも納得するに違いない。
EPの絵柄は2人の後姿になっていて、遠近法でいくとブラントンが前にいて、エリントンは向こうにいる。ほのぼのとした良い感じである。 演奏曲を良く見ると、「Pitter Panther Patter」「Sophisticated Lady」はどちらのアルバムにも入っているので、比較しやすく有り難い。 Sophisticated Ladyなどは、ひょっとするとこの曲の5本指に入る好演奏で、思わずほろっとさせられる。 Boby and soulもいいんだわ。
私は、パブロのレイ・ブラウン方と、ビクターのブラントンのEPと聴きながら、感慨にふけった。 いや、ジャズって本当にいいねえ!
ぐっと来てしまったから、ちょっとコーヒーでも飲みに外に出よう。
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なんとかの法則か? | - 2016/01/07
- 新宿を歩いていて気が付いた。
外観が汚い家ほど、「ゴミを捨てないで下さい」と書いてある。 面白いものだね。
そういえば関係あるかどうか分からないが。
昔会社員の頃。 正月を長期に休んだ人ほど、新年の挨拶もこれ見よがしにせっせとしていたなあ。
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JOHN COLTRANE “至上の愛” | - 2016/01/06
- JOHN COLTRANE “ A LOVE SUPREME”(邦題:至上の愛) IMPULSE A-77 (USA)
今回の入荷はモノラル、プロモーション・コピーのモノクロ・ラベルである。 プロモ盤は私が店を始めてからの初めて入荷するものである。 しかし当作品はもう、いやというほど見て来た一枚でもあるのだが、まずモノラル盤でオリジナルという条件をクリアーする良好なコンディションの物は、非常に稀で、私も今まで取り扱ったデータを見ると、やはり少なく、年に一枚も無い。これは60年代からのアルバムとして、かつて50万枚も売ったとされるにも関わらず、極めて出会う数が少ないのは不思議である。 まして、良好なプロモ盤など滅多に出ない事が良く分かった。
さて、このアルバムはスミソニアン博物館に収められているというから、大したものである。 日本においては、70年代、ジャズを聴き始めた若者にとって、まず聴くべき推奨盤でもあり、かつ愛聴盤でもあった。最も愛された作品であり、もっとも尊敬された作品であり、ジャズの中心である。 AKB風に言えば「センター」として長い事君臨していたのである。 このような作品は他になく、断トツの威容である。 これがもし、50年代にブルーノートから出されていたら、軽く100万円を超えていたに違いないと私は想像してワクワクする。 ところで、最近この翌日の録音のシェップを入れた未発表テイクが世紀の発見として宣伝され販売されたのだが、その事実は1977年のディスコグラフィーに掲載されていた事で、マニアには周知の事実であったので、騒ぐほどの事はない。 はやり、別テイクより本テイクの方が、後から聴くと納得出来る事が多い。 当時の担当者たちの耳の確かさに、今更感心するが、まあ、そんなものである。
さて、私もコルトレーンに心酔し、聴きまくった一枚なのである。 私にとってコルトレーンこそ、神であったのである。 最近の若者が良く神とか鬼とかいうけれど、明日になったら忘れているような軽薄な紙のようなペラペラな神ではない。 何しろインパルス時代の彼の音楽は宗教である。 お蔭で、私が新興宗教に入らずに済んだのはこの宗教音楽あってこそ、だったのかもしれない。 タイトルを見れば、「至上の愛」であり、曲名は4曲で、 Acknowledgement 確認 Resolution 決意 Pursuance 追及 Psal 聖歌 かつて、演劇家の芥さんという人が、よく某ジャズ喫茶で会うと「コルトレーンというのはタイトルの付け方は下手な人で、それに比べセシル・テイラーの方が、全然上を行くセンスの良さだ」と話していたが、確かにそんな気もする。コルトレーンの方が馬鹿真面目で、信仰心丸出しになっている。 セシル・テイラーが近年日本で表彰され5千万円も頂いた事を考えると、したたかだったかもしれないと思う。 確かにこのアルバムはコルトレーンの苦悩、純粋な心、信仰心によって救われた精神を表現したものだろう。 内ジャケに書かれた詩も信仰心がよく表れている。 やがて音楽は、「A love supreme」という神を称える声となって聴こえる。 この作品を何度も聴いていると「心地良さ」となって来るのは、きっと己の信仰心と呼応するのだろう。
いや、しかしだ、見ているとプロモ盤は欲しくなってくるなあ。
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CHARLIE HADEN “CLOSENESS” | - 2016/01/05
- CHARLIE HADEN “CLOSENESS” A&M/HORIZON SP710
今回はイタリア盤の入荷で番号が SLAM68710 となっている。 イタリア盤は珍しい上に、ジャケットの造りがちょっと違っていてアメリカ盤がカンガルージャケットなのに対して、こちらは通常のダブル・ジャケットである。
録音は大体76年の4月に行われている。 それは、収録の4曲をそれぞれ、Ornette Coleman, Keith Jarrett, Alice Coltrane, そしてPaul Motianとデュエット形式で、一曲づつ相手も違えば録音日も異なるという訳である。 この作品は彼の音楽性のすべてが注入され、美意識から政治思想まですべてが表現された力作であり、大傑作であると私は断言する。
この作品は71年に製作された(例の赤旗をたなびかせたジャケットの左翼思想丸出しの)Liberation Music Orchestra(リベレイション・ミュージック)Impulseの続編として、彼は構想を練っていたようだが、かつてのメンバーのスケデュールや居住地などを考えれば最早それは不可能で、デュエットでどうかという話になった。 それで当時、もっとも彼が音楽的にも信頼を寄せている4人に絞り作品は作られていった。 彼が考える音楽の美しさと言う点における最も卓越した4人、かつ信頼している4人が選ばれたのである。
ところで、この作品は見事な美意識を感じながら最後まで聴き入る事が出来る。 だがしかし 最後のポール・モチアンとの一曲は、バックに銃声が鳴っており、訳ありげな歌だのあり、人の叫び声もあって、わざわざ遠くに聴こえるような音にしてあるものの、その心は激しく、余りにもせつない。 それで、英文のライナーを読んでいると、なんだか71年のポルトガルで彼の不当な逮捕劇があった事などが書かれていて、これは読んだものの私の手に負えず、日本盤のライナーを探していると、児山紀芳氏の文章にちゃんと書かれていた。児山さんて結構真面目だったんだね。 それと併せて読むと、71年ニューポートジャズフェスティバルの欧州ツアーの一環としてポルトガルでの国際ジャズ祭に出演する為に、妻の病気など無理を押してやむを得ず赴いた。 さて、その頃、ポルトガルも欧州列強同様多くの植民地を世界中に持っていたのだが、戦後徐々に各国が手放していたのだが、ポルトガルは頑強だった。すでに手放してしまった各国が良い子ぶって非難轟轟のなか、アンゴラ、モザンビーク、ポルトガル領ギニアなど植民支配を続け、ついにこれらの国で猛烈な独立運動が起きて来る。しかし、当時の政府は民族独立運動を武器で徹底的に抑え込んでいた。悪い国だ。これを考えると日本など、中韓から恨まれる所など一つもない。モトエ。 演奏を始めようとした時、ヘイデンは観衆に向かって「この音楽をMPLAなどアフリかの黒人民族解放戦線に捧げる」とスピーチ、後ろにいたデューイ・レッドマンも、エド・ブラックウエルも同調し、拳を突き上げたのである。 それが秘密警察の目に留まり、翌日出国時にかれは拘束されてしまう。 しかし、そこからがアメリカ国家の凄い所で、ちゃんと名前も書かれていて、アメリカ大使館文化広報局局長ジェームスコーンリーがポルトガルに抗議し、かろうじて釈放されアメリカ大使館で一夜を明かしたあと、出国できたのである。 ところが、軍事政府のポルトガルは報道管制をしき、表ざたになる事はなかった。
という71年の経験を経て、この作品を作ろうとしている76年になっても、まだ独立運動は続いていた。 彼はここに第一作目のリベレイション・ミュージックでの主張を込め、またアンゴラ解放戦線とポルガル軍との戦闘の模様を入れたのである。 当時、最も美しい音楽と共に、流れて来る「音」は、植民地からの独立の命を懸けた戦いの尊さであり、これぞ「美」の真髄であると彼は言いたいのである。 自由を獲得する戦いこそ、美であると。 これぞ自由であり、真の民主主義であり、自分可愛さで戦争反対などと平和な国でたわごとをいっている日本の若者に聴かせたいものだ。左翼でもないのに左翼ぶるんじゃねえ。いや、モトエ。
昨日、これをかけていたら、来店した外人が甚く感心して、この日本盤の方を購入していった。 良い音楽に出会ったと大喜びされれば、私もレコード屋冥利に尽きるというものだ。
しかし、これぞヘイデンの大傑作なのである。
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通販リスト | - 2016/01/04
- 明日、5日の更新はありません。
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本日営業 | - 2016/01/03
- 1月3日、
本日営業中。
但し夕方6時に閉店いたします。
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あけましておめでとうございます | - 2016/01/01
- あけまして、おめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
尚、新年は3日より営業致します。
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年末 | - 2015/12/31
- 本年も皆様のお陰で、ハルズも無事やってまいりました。
心より御礼を申し上げます。
私は、今日は風邪っぽいので、早めに帰り寝ました。 夜の部は従業員に任せました。
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本 「シナトラ・コンプリート」 三具保夫 駒草出版 | - 2015/12/30
- 本 「シナトラ・コンプリート」 三具保夫 駒草出版
かなりの数を仕入れたつもりでしたが、あっという間に売れてしまい、皆様にご迷惑をお掛けいたしました。
本日、数冊だけ入荷いたしました、 ジャズ好きな人にもとてもタメになります。
また、三具氏のサインがあった方が良い方には、入れていただきます。 裏表紙が黒なので、シルバーのサインペンも仕入れて来ました。
(送料は当店で負担いたします。)
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