HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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NHKの朝ドラ
2023/06/18

NHKの朝の連ドラ(らんまん)で牧野富太郎の話をやっているのだが、彼が小学校中退で帝大の研究室に通う事が出来、最後には学位を取る事が出来、日本の植物学者として、いや世界の牧野たり得たのは、彼が圧倒的なマニアであったからである。
その道のマニアは多々あれど他人の十倍も更に突き進んだ人は多くはない。

多くは、ちっとばかりの知識をかざして他を貶したり、権威付けをして、自己保身を図っているに過ぎない。
ドラマの中には、そういう上司もちゃんと出て来る。
その悪役の役者を見ていると、この人は本当に悪い心の人間だろうと思えて来る。

話は変わるが、昔役者関係の仕事をしていた人に聞いた事があるのだが、悪役をやっている人の中には、本当に性格がちょっと歪んでいる人も多々いたという。
私など映画・ドラマを見ていて、本当にそうだと思ってしまう事もある。
可笑しいが、そんなものである。

ドーナツ屋
2023/06/15

ここの所、出勤したときには毎日ドーナツを買う。
お昼の後、それは弁当だったりするのだが、食べた後にどうしてもちょっと外を歩きたくなる。
更に、かつて大人気だったのだが今は、こじんまりしてしまったドーナツ屋あったが、ここから歩いて3分ほどの西武新宿駅のペペに入ったので、甘党の私としては足が向いてしまう。

店のマスクをしたお姉さんに「オリジナルドーナツを2つ!」と告げると、「3個にしますと箱に入れられますが、いかがでしょうか?」。
毎回そう言われると、もういけない、背中を押されたようで、元気よく「ハイ、お願いします」と、追加は甘いソースが掛かっているドーナツを注文してしまう。
「袋もいりますか。では、707円です」と言われて1,000円札と財布の中をごそごそ探して7円を一緒にお皿に置くのである。
あれば出掛ける前に7円を用意して行くことにしている。

帰りに一階のセガフレードでカプチーノを買って帰る。
この間は、男性店員がしみじみを私の顔を見ながら、「以前、よく来てくれていましたよね」。
私も覚えていた。
彼の言うには、17年前アルバイトをしていて、その後いったん仕事を辞め、また入社して、今に至るのだそうだ。
と言うことで、17年前に毎朝会っていたのだった。

よく覚えてくれたものである。
人生楽しいなあ。

明け方
2023/06/14

朝方、外からパタパタッ、パタパタッと小さな音がする。
こどもの足音かと耳を澄ます。だが一向に音が遠ざかることがない、ハテナとカーテンを開けて見れば、屋根を流れてきた雨が端まで来て、二階から下の階の軒に雨が順番に落ちているのであった。

下の軒はトタン屋根で、そこにペンキを塗ってあるので、ちょうど子供の足音のような、パタッ、パタパタ、と鳴る。
とても規則正しい音である。
それはあたかも規則正しい生活を指し示しているようだ。
だが、そんな真面目さは私には無理だ。

そうだ、起きてコーヒーでも飲もう。

いらないメンバー?
2023/06/12

評論家というのか、ネットのブログでも、色々な方々がレコード評なるものを書いている。

その中で、このギターは要らなかったとか、このトランペットは要らなかったとか、書かれているのを良く目にするし、耳にした事がある。
1950年代のレコードに向かって、この人は不要だ、などと言ってどうしようと言うのだ。
その時に戻って「ギターは外れて下さい」などと言えるのか。

もう、良い加減にしましょう。
その手の、どうにも出来ない事に対する、上から目線の評論。

そう言えば、その手の評論で一番面白かったのは、かつて鍵谷幸信という評論家だが、ジャズシーンにはソニーロリンズが要らなかったと公言した。
理由はコルトレーンのように、モードでなかったからだとか。
モードでないと、この世から抹殺されるのかと、暗澹たる気持ちになった。
本人に向かって死ねと言っているようなものだ。
残酷極まりない話である。

それにしても凄い人もいるもんだ、と驚いた。


真空管 6L6GC
2023/06/11

現在、使用中のパワーアンプ、マッキントッシュ MC-240。
6L6GCという真空管のこと。
いまはGEと印刷された物を使用している。
ただし、本当のオリジナル品かどうかは不明、多分東欧か中国製に印刷だけしたのかもしれない、恐らく近年の物である。

今回たまたま、真空管だけにたまたまだけど、入手した真空管があって、東芝製で6L6GCと印刷されている。
それならば、ちょっと試してみよう。

付けて聴いてみると、意外に良好である。
甘い音色で、きめ細かな音で、陰影が出る。
いやいや、東芝、恐るべし。

次回暇があった時に、MC−30に付け替えて見ようと思っている。


だが、私はもう20キロのアンプも重くて持てないのだ。
いつになるか。

真面目な話、更に一週間ほど聴いて、今後の方針を決める。
私は国産のオーディオ機器を好まないのだが、しかし、驚いた。

Barry Harris “Breakin’ it up
2023/06/10

Barry Harris “Breakin’ it up” Argo 644 (USA)

彼も又デトロイトの出身である。デトロイトはジャズの生産地でもあるなあ。
ジャズの良いエッセンスを吸収していて、良い感じのバップ・ジャズである。
彼のスタイルはバド・パウエル系であるが、パウエルよりはやや地味である。
だが実に真っ当なバップ・ピアノである。

彼は、地味ながら沢山のリーダー作を残していて、およそ25枚以上にはなろうか、また共演作も膨大にあり、実に尊敬に値する、セッションにおいて重要な地位にあったか分かる。
また私は、地味と盛んに表現するのだが、むしろ通好みと言うべきで有る、いや、通好みこそ地味で無ければならぬ、そうでなければ素人が喜ぶ派手なジャズになってしまうからね。
そんな彼だが、実に着々と人生を築いていて、80年代にはジャズ・カルチャー・スクールを設立してしまう。
その成果は、ジャズ音楽学者として幾多の賞に輝いていて、国内のみに留まらず、日本にもたびたびジャズ教育で来ているのは知られていて、そこから多くのファンも育っているのは驚異に値する。ジャズはやや不良な人達の音楽であると、心の片隅に思っている私のような者からすると、ちょっと真面目過ぎるとも言えなくもない、いやそれは関係ない。モトエ

ところで当作品は、私が好きなRiverside の Chashin’ the Birdと共に、なんとも言えないどこかに、そこはかとなくブルース感が漂うジャズのしかも、地味ながら実力派のバップ・ピアノの好演奏である。
「良いよう!」としか言いようがない。
冒頭のAll The Things You Areは、注意深く聴かざるを得ない深い音のイントロを聴くと、私など、その後にビリー・ホリデーが出て来るのかと構えてしまう。何度聴いても同じ感じに囚われる。
哀しみの、いや微かな希望に縋る思いの切なさが、染みて来る。歌が無くても十分に伝わる。
ジャケットの写真が素晴らしく、ビルの崩れかかったような雰囲気で、その壁の中に立たされ、壁の一部にさせられていて、いかにも「都会」の「古いビル」というジャズの場所の設定が、いかにもという感じが素敵である。

当作品は初リーダー作であるが、シカゴに置いて1958年の録音であった。1929年生まれであるから29歳の夏である。実力からすればやや遅いスタートでもあるが、デトロイトに住んでいたのであるから、そんな感じであったろう。メンバーは二人共デトロイト在住の仲間であったと思われる。

しかし、その後が凄い、60年にはニューヨークに出て行き、Riversideに5枚、その後はPrestigeに4枚、その後は、ヨーロッパ、日本と着々と作品を発表して行く。
どうもこの人は淡々と人生を築いて行く真面目な性格だったのだろうか。

残念ながらコロナ感染症により、2021年に亡くなられた。

保育園に向かう子
2023/06/09

寝室が道路側なので、早朝など、トランクを引きずって歩いてくる音がまるで飛行機の音のように聞こえる時もある。飛行機好きとしてはちょっとうれしい。
ブーン、ゴーンと聞こえていたのが、実際飛行機であって、やがて遠ざかる事もあるが、徐々に近づくとガラガラ/ゴロゴロとなるので、ああ、これはカバンの音かと納得するのである。
特に年末とか連休前には毎朝、音を聴く、故郷の家に帰る人であろうか、駅へ急ぐ気持ちが伝わる。
その、カバンによって音が若干変わるのがなかなか興味深い。

今朝は、小さな子供が泣きながら父親と歩いている声が聞こえる。
嫌だ!嫌だ!という所だけ、はっきりと聞こえる。
切々と訴える声が切ない。
ああ、そうか保育園に通うようになったのだなあ、と私も納得する。

心の中で、その子供に伝える「大丈夫、すぐに慣れる、そのうちに面白くなって、朝一番に登園するようになるからね、人生すべて一時の辛抱」。

ジャズのレコードにおける深ミゾ
2023/06/08

モノラルの原盤によく言われる、深ミゾ(溝)。

ラベルのところをよく見ると、古い物でないと付いていないのだが、細い溝が円周状に彫られている。
モノラルの50年代のオリジナル盤等に、しっかり付いていて、これを「深ミゾ(溝)」と言う。
英語でDeep Grooveというのだが、この英語も日本人が言い出した単語であったはずである。Obi(帯)同様、日本原産である。
英語にはこの言い方があったか無かったかは知らないが、かつて70年ちょっとの頃だったと思うが、アメリカから送られて来るメイル・オーダーのオークション・リストには、そういう記載がなかった。
それで日本人のコレクターは初期から深ミゾの概念があったので、ビットする前に有無を確かめたい。
だがその単語が分からず、深いからDeepだ、溝だからGrooveだ、という事で、Deep Grooveであながち間違いでも無かろうと、いちいち、そのレコードにはDeep Grooveがあるかと質問した。
所があちらからは、Deep Groove とは何の事かと逆質問が来て、大いに困ったと、それで写真を撮って送った人もいたし、写真は重いので郵便代が嵩むと英語で事細かに説明した人もいた。

やがてDeep Grooveはアメリカのオークション業者の間にも定着し、更に2レターコードに訳して「DG」が定着したと思うのである。
今となっては、確信は無いが、あながち間違いでは無いであろう。

ところで、この深溝が何故あったかというと、かつての時代、盤の強度の為であったとされる。
しかし、すべてのレコード盤に深溝があったかと言うと、そんな事は無くてDecca等や欧州等、伝統ある会社であっても深溝はない。
ある社ではセンター決めの重要なポイントであったという話もあるが、これも、そんなものかという感じである。
ただ、70年代から始まったレコードコレクターにおいては、深溝はオリジナルの可否判定には再重要ポイントであった。今でも、それは100%ではないが、ある意味正しいことでもある。
深ミゾがある盤はある程度の厚みもあるし、重厚感がある。
かく言う私も、コレクター時代には深ミゾはなんとも頼もしい盤なのであった。

しかし、つい最近も某チェーン店の店員が、深溝があったからこれがオリジナル盤であると、自分が初めて発見したかのように子供のように自慢したくなったのであろう、声高に叫び印刷物にもしていた程である。しかも、ちょっと太いから太溝で、太溝で無ければオリジナルではないと騒ぐ社員も出て来た。ちょっと行き過ぎで、それを利用して相場も吊り上げてしまった事は、犯罪的でもある。大いに反省されたい。
当然の流れで工場の機械に依っては太溝も有れば細溝もある、決めつけない事が肝要である。

それから、片面の方にだけミゾがあれば片ミゾと表記することになっていった。
また、レコード屋ではリストなどには深溝は片カナで「深ミゾまたは単にミゾ」と記す事が普通になっていった。
こういうレコードコレクター文化はやがて世界にも広がったのであるから、日本人は自慢して良いし、中々面白い文化であったと思う。

でも何だね、深ミゾの盤が出て来るとオリジナルでは無くても、つい、そっちを買ってしまう。
ウン、私も病気なんだ。

Art Taylor “A.T.s Delight”
2023/06/07

Art Taylor “A.T.s Delight” Blue Note 4047 (USA)

私など70年代には、真っ赤なジャケにドンとAt’sと文字を大きく書いた、実にモダンなデザインに見ていて胸がドキドキしていた。At’s Delight(ATの喜び)という大胆なタイトルにも驚いた。
今見ても、良いデザインだ。
曲は冒頭から印象的なチキチキ・シンバルにウイントンのタンタンと訥々としたメロディから、二管の優しく好感度な演奏が始まるのである。デイブ・バーンズのトランペットも可愛らしい。
二曲目のモンクの曲Epistrophyもイケル,中々のバップである、ウイントン・ケリーもモンクに劣らぬ頑張り。
三曲目Moveは速い曲になる、ジャケ裏のアイラ・ギトラーの解説に、「ダイアル・レコーディングにおけるファッツ・ナバロとマックス・ローチを思わせる」と。正にビバップである。
B−1、B−3はケニードーハムの曲だけあって、ドーハムらしい憂いを感じ、バーンズも上手い具合でドーハムの持ち味を出してくれる、実に嬉しい限り。
B−2はタレンタインのテナーがフィーチャーされ、アート・テイラーのドラムが活躍する趣向である。
全体的に聴けば愛着を感じさせる良いアルバムである。
音質もブルーノートだけあって、バリッとした力強い音質であって、つい引き込まれてしまう。

非常に不思議でならないのだが、アート・テイラーは偉大な人なのにリーダー作となるとレコードは僅か3枚。
PrestigeにTaylor’s Wailers(7117), Taylors Tenors(NJ8219)とBlue Noteの当アルバムだけで、後は90年代のCDが2枚のみとなる。ディスコグラフィーを紐解くと軽く1ページ以内に収まるという寂しさに、思わず嘆息が漏れる。
だが彼の実力はそんなものでは無い、実に膨大なレコーディングに付き合っていて、その数は数えられない程。
私は思うのであるが、レッド・ガーランドとポール・チェンバースとアート・テイラーの三人こそ、Prestigeにおいては特にオールアメリカン・リズムセクションでは無かろうかと。ガーランド・トリオにおいては殆どこのトリオであったし、コルトレーンとの共演もしかりであった。
それが不思議な事にマイルスの場合はドラムがフィーリー・ジョーになる。
まあ、マイルスの好みでしかないので、私が何をか言わんや、好みに文句は付けられない。

しかし、アート・テイラーはハードバップ時代における正に申し子、良いドラマーであった。

と、ジャケットを店内の壁に飾って、ここまで日記に書いたところで、売れてしまった。
ジャケットの写真を撮る暇がなかった。
有難い事であった。
といっても写真がないと分かり難い、ネットから借りてきた。

コロナワクチン接種
2023/06/06

昨日、自宅前で親戚のおばさんに会った。
これから、6回目のワクチン接種に行くのだと自慢げであった。
思わず、まだやるの?と聞いてしまった。

5月8日にコロナがインフルエンザと同じの5類感染症に引き下げられた。

不思議な事に、同時に6回目のワクチンしませんかと案内が始まっている。
変だな。
調べてみたら、6回もワクチン接種を進める国は日本の厚生省だけである。
他国に例のない6回目接種を何故に、日本は国の命令のごとく、国民に薦めるのだろう。

インフルエンザの接種に関しては、厚労省は個人任せで、おすすめなどしていない。同じ5類である。
それなのに、なぜ?
今までテレビのニュースでも、菅元総理などの利権のためだと、更にネットのニュースでも、同様に随分言われて来た。
私など、その通りだと思わざるを得ない。

国民をコロナから開放したらどうか。
それにもっと国産の薬を増やせ。

ワクチンの副反応が怖い。
政府を信用するなかれ。これはどの国であっても常識なのだ。

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