HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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世の中
2023/04/18

年齢を重ねると、世の中のほんとうが見えてくる。
経験したり見たり聞いたりした災害や事件、それに政治の世界の報道や噂から見え隠れしていた出来事。
己の成長するに従い、社会から受けた様々な制約、仕事を通して知った人間の欲望や行動、そしてその結果。
そういう事柄が長く生きるに比例し学習して行くものであって、それが、会社を定年になる頃には、新聞を読んだり、テレビのニュースを見たりしていると、経験から符号というか、腑に落ちるというか、分かってしまうのである。

若い時には見えなかったものが、歳を取ると見えるのか?
不思議だがそうなのだ。
ちょっとの情報で、頭の中で。手繰り寄せた情報がたちまち繋がり分かってしまう。

政府が国民を上手くコントルールしているつもりでも、我々年寄りには、真意が見える。
だが、我々の年寄りには如何ともしがたい。
残念じゃな。

視聴率
2023/04/16

先月、NHK-BS「ガイロク」というテレビ放映に出たのだが、まず驚いたのが、あまり見てくれた人が居なかった事。
地味な番組でもあり、低視聴率であるのか?更に「BS」と言うのもあって、「ウチは、BSは映りません」という人が多くいた事。
更に「テレビがありません」という人が結構いたのには驚いた。
そういう時代なのか、と世の中の移り変わりの早さを知った。

以前「YOUは何しに日本へ」に出た時は、告知などしなかったのに、即座に親戚や知人、以前の会社のOBなど、それは、それは沢山の方々が見てくれていて、店にも私個人にも電話が鳴りやまなず、息子に二度とテレビに出るなと叱られた事を考えると、なんとも不思議な事である。
視聴率の違いに、今更びっくりした。
だが視聴率を気にしなくてはならないような商売で無くてホッとした。
芸能人でなくて良かった。

岸田首相
2023/04/15

選挙遊説中に岸田首相に爆発物が投げられた。
安倍首相の時とは異なって、無事だったようだ。
取り押さえたのは警察ではなく、地元の漁師だったそうだ。
安倍首相の時にも漁師さんがいたらよかったのになあ。

しかし、岸田さんは人気がない。
考えたら、岸田さんは人情が無いもの。
国会の答弁の中でも、党内の議員に対し、見殺し状態だもの。
これはいかんな。

まあ、先は見えたな。
かといって菅さんの復活も嫌だ。

JOHN TAYLOR “PAUSE. AND THINK AGAIN”
2023/04/14

JOHN TAYLOR “PAUSE. AND THINK AGAIN” TURTLE TUR 302 (UK)

このアルバムのタイトルは直ぐに忘れる、何年もコレクターをやり、何年もショップをやっているのに、タイトル名が出て来ず、「緑のバイクと赤いトマト」と言うのだ。
外国に行った時でも、そう言うしかない、しかし音楽に言葉は要らないと言う通り、皆大概わかる。
まるで「赤いキツネと 緑のタヌキ」のようなネーミングでもある。

ジャケット・ザインは70年代のヨーロッパを代表する、シュールで斬新なデザインである。
緑一色、苔むしたバイクも漫画チックである。
何もかも苔に覆われてしまって動きはない、過去の侵略につぐ侵略で富と文化を築いた英国、その栄光を偲ぶ英国の国家そのものである。
落日の国家はすでに苔むしていた。
しかし、そこに忽然と落ちて来たトマトはバウンドし、点々と弾んだ。
希望のような真っ赤な生き生きとした実にリアルな、弾んだ新鮮さ、これこそ、英国に現れた新しい音楽たちであろうか。
その代表が私だと。
見れば見る程良いジャケットである。これほどのインパクトを持って出現したレコードはない。

彼の音楽は、私などには同時代的な人である。
それが71年にこの「Pause, and Think Again」と、続いてMPSに「Decipher」をリリース。
MPSの方は綺麗系斬新的なピアノ・トリオとして、日本のピアノ・トリオブームに乗って非常に人気になった。なにしろジャズ批評別冊の「ピアノ・トリオ1600」においては、ヨーロッパ・ジャズの金字塔と書かれたのであるから。
すると彼の作品は他にないかと探すのは人情、所が彼の音楽のスタートとなると
1969年 Alan Skidmore(アラン・スキッドモア)の「Once upon a time」。
1970年 同じく「TCB」。
この2枚から始まって、71年の当作品という事になる。
まして、これは初リーダーでもあり、さらにイギリスの当時最先端のミュージシャンばかりが集った。
しかも音楽は、イギリスにおけるあらゆる音楽ジャンルを飲みこんで、それを我らがジャズとして構築したサウンドを、世に問うた作品であった。

しかし、当時の私の経験でいうと発売時には、それほど騒がれる事はなかったと思う。
私が購入したのは、75年過ぎていたが、そろそろ入手しなくてはいけないと思っていた時に店の親父が「7,000円だけど買うかい」と言われて、まあ持っていないといけないという感じで、仕方なしに買ったのである。
それが、ゆっくりと相場は上がっていて、なぜか私が店を開いた時には2万円ほどであったが、その後は毎年1万づつと言って言い程の上昇となった。
私の経験で、短い間にもっとも相場の上がったレコードである。
何故かはわからないが、まあ、時代に即していた、或は時代より進んでいた、という事であろう。

しかし改めて聴くと、アレンジは凝っていて、曲の展開は素晴らしく、大らかなうねりの中に繊細さがあって、自信に満ち溢れたサウンドと言い、なるほど、何十年経っても凄いと思わせる作品である。
彼のピアノはキチキチとした中に情緒を称え、トランペットのケニー ウィーラー、アルトサックスのスタン スルツマンなども良い仕事をしている。みんな音楽力がほとばしっている。
こういうのは中々あるものではない。

更に、ラベルのデザインであるが、黄色のラベルに大き目の「ウミガメ」の写真もいいね。
なんとも言えない、時代を象徴するアルバムである。

レッサーパンダ君
2023/04/13

我が家から車で10分くらいか?比較的近くに横浜動物園「ズーラシア」がある。
行こう、行こうと言いながら一度も行っていなかった。
知合いのレストランのマスターが土日の週末、動物園近くの公園でクッキングカーを出していると言うので、家内、友人と3人で出かけた。

動物園の中は広くて、わずか四分の一ほど歩いただけで退散、それでも一時間近く歩いただろうか。
私はもう歩けない。

それでも一つだけ目的があった。
レッサーパンダ君を見る事。

いやいや可愛いのなんのって。
連れて帰りたい。

カフェ・インカス
2023/04/11

週末の事、友人に誘われて上野御徒町にあるカフェ・インカスに伺った。
友人は北海道が住まいなのに、訪れるのがもう三回目だそうだ。

土曜日はジャズ喫茶デーになっているようだ。

壁にはめ込んでいた大型のスピーカーを下に降ろしたようだ。
メリハリも効いて、低音から高音まですっきりした音になっていた。

気分が良くなってケーキを頼むと、自家製のチーズケーキにアイスクリームが添えられ、どさっと出て来た。


友人はここのコーヒーをとても気に入っているのか、豆も沢山買い込んでお帰りになった。



食生活
2023/04/10

私は、糖尿病予備軍と言われ血糖値が上がってしまったり、逆流性食道炎と診断されてしまった。
それで、脂肪分、甘味、コーヒー、アルコール、炭酸飲料など控えるように言われたのだが、なぜか不思議な事に、糖尿も逆流性食道炎も同様な食品が悪いとされた。
考えて見ると、我々の世代が子供の頃から、あまり摂っていなかった食品ばかりである。

実際に体に馴染んでいなかった食物はいけないのだろう。

それで、考えた。小麦はどうかと?
私の掛かり付けの漢方の先生は、ご飯を食べて下さい、と盛んに言う。
好みもありましょうから、パンは控えめにというだけである。
調べてみると、やっぱり、小麦は体調不良の一つの原因らしい。
グルテンがどうも良くはない。
言って見れば、小麦も品種改良がどんどん進み、かつての小麦とは違う物らしい。相当、中毒性が増しているようだ。
どうも、アレルギーや不調を訴える人達などの半病人には用注意。

甘すぎる野菜や果物、脂肪の多い肉、養殖で太った魚、次々と開発されテレビで情報が流されるお菓子、新しい飲料水等々。
どうもあまり好ましいとは言えない状況下にある。

今の日本の食生活はバブルの頃より更に悪いかもしれない。

Mary Lou Williams “Praise The Lord In Many Voices"
2023/04/07

Mary Lou Williams “Praise The Lord In Many Voices-2” Avant Garde AV103

あまり見る事がない珍盤。私も詳しくはないので細かい説明はできないが、このレコードは3集まで発売されているようで、どれもアメリカの伝統的な音楽、主に宗教的な音楽系のみを各々片面づつ扱かったようである。
2番目にあたる当作品、A面だけがジャズが紹介され、その代表としてメリー・ルー・ウイリアムスが選ばれたものであるらしい。
演奏、録音日はどうも1970年カーネギーホールでのコンサートのようである。日にちは不明。
聴くと、最初はジャズや彼女の紹介があって、ブギウギなど声が掛かると、メリールーが演ってみせる。
その後に続く4曲はしっかり演奏をしている。
そのどれもがジャズ、スピリチュアル、と宗教色は強いが、リズムも良くこれぞジャズという好演奏揃いで嬉しくなってしまう。
メンバーはMary Lou Williams(p), Julius Watkins(French horn), Ralph McDonald(Conga), Bill Salters(bass), Percy Brice(Drums).
Leon Thoman(vo),Honey Gordon(vo).
今回のは、米国アバンガルド・レーベルのジャケットにカナダの盤が入れられているものだが、作品自体珍しいので、聴くだけでも意味がある。
メリールーは1910年生まれで、1930年には録音をした事があるほど、人生において長い歴史でジャズを演奏して来ただけあり、歴史的な多くのスタイルのジャズが出来る珍しい人である。いや出来るだけなら今でも沢山いるが、当時から体現していた人は彼女だけである。
しかも最後の方にはセシル・テイラーと共演したのである。まさにニューオーリンズから前衛まで、演奏して来た音楽の歴史の生き証人である。
それだけに、ジャズとは何かという答えがはっきりと、聴く人の耳に示されているところが素晴らしい。

いや、良いレコードである。両面ともジャズだったらもっと良かったのに!

DIZZY REECE "ASIA MINOR"
2023/04/06

DIZZY REECE "ASIA MINOR" NEWJAZZ 8274
ディジー・リースの特別に素敵な作品である。
70年代にジャズ・レコード・コレクターの仲間入りした私が、欲しくて必至に探したアルバムである。
珍しかったのか入手に相当な年数を要した記憶がある。言って見れば有りそうで無いアルバムである。

発売が1962年という事で、私達コレクターが欲していた所のコーティング・ジャケでは無い。
この頃のジャケは、上にタイトルとプレイヤー名、中央にリーダーのポートレイト写真、そして下方に単一の色のついた太い線という、どの作品も同じようなデザインが多く見られるようになっていた。
若干、安易とも取れるこのようなジャケのデザインも意外にもリスナーのウケは良い。
すっきりした、という所である。
また、この頃は充実した演奏の作品が多いからでもある。

このレコードもまた大した名盤である。かつて、ジャズ喫茶でリクエスト人気の一枚でもある。
張りのある、艶やかな、そして哀愁たっぷりのサウンドが心地よいのである。

ジャマイカ出身の彼がジャズをやりたくてアメリカに渡りたかった所を、どう間違ったかイギリスに渡った。どうも親戚がイギリスにいたというのが大きな理由らしい。そして、すぐにパリやロンドンあたりで頑張った。
それほど運に恵まれた分けでは無かったようだが、それでも才能のある人は、どういう道を通ろうとも表に出て来るもので、ロンドンでTempoレーベルに3枚録音を残し、その勢いで50年代の終わりにはニューヨークに出て行き、結局ひのき舞台に躍り出る。遠回りも悪くないのである。
そして遂にブルーノートに3枚のアルバムを残した。どれも渋い名盤と言われる作品ばかりで、後世に名を残すことになった。
そして当作品は、PrestigeのNew Jazzレーベルにたった1枚ではあるが録音を残したものである。
レコードのタイトル、Asia Minorとは、東南アジアではなく、中東のことである。YamaskとかAckmet等は東のイメージだと、成程。
全編泣かせる好演奏ばかりだが、A-2の「The Story of Love」にはしびれる。かつて様々なラテン・バンドなどによって演奏され、日本でも有名になった曲であるが、元はスペインの曲であるらしい。
ポピュラーな味わいであるが、これは実に素晴らしい。

所で、同じ名前の曲が1970年頃の映画「ある愛の詩」の主題歌にてフランシス・レイ作曲で大ヒットしたものがあるのだが、演奏を聴くと同名異曲であった。紛らわしいなあ、ホント。

HENRIETTE FAURE- RAVEL Miroir
2023/04/03

HENRIETTE FAURE(アンリエット・フォーレ) RAVEL Miroirs(ラヴェル・ピアノ曲集)
Angel(東芝) HC 1054 (Japan)
クラシックの名盤。

個人的に言って、このレコードが日本で発売されていた事に驚いた。
原盤はフランスのPath(パテ)から出ていたもので、綺麗な物なら最高で100万円近い値も付いた。
そのレコードが東芝から発売されていたという事は大変ありがたい事であった。
今回の物はジャケットの左下にパンチ穴がある、要するにサンプルとして関係者に配られた物である。
言って見れば、ジャズのレコードにおいても同様に、こういうレア盤は購入した人の数より、サンプルとして貰った人の数の方が多かったのではなかろうかと、私はつい思ってしまうのである。それほど珍しいという事である。
珍盤の中には、出会ったレコードにはパンチ穴が開いている物しか見ていない物もあるのだから。

さて、レコードのレア度の話で終わってしまっては、申し訳ない。
ちょっとだけ。
フォーレはラヴェルに師事していた最後の弟子でもあり、ラヴェルをして完璧な演奏と言わしめた、唯一の演奏家である。

このレコードは音質も良い。
知合いの原盤を持っているコレクターに、聞き比べて頂いた所、相当出来が良いとのお墨付きを頂いた。
盤質も非常に綺麗で、充分に満足できる状態である。

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