HAL'S DIARY
オーナーのひとりごと。買付けの裏日記など。
きまぐれに更新しています。

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私の前世
2021/12/11

なんだか、書くこともないので、私の前世の事。
ヒーリングをやっている従弟の池田邦吉から聴いた話である。


私の前世は第120代天皇・仁孝天皇の三男として生まれた。
仁孝天皇は側室も2・3人いたようであり、どの母親かは分からない。
仁孝天皇の在位は1817−1846年である。
学習院の前身を作った天皇である。

どういう理由か分からないが、5才から、京都の有名ではない小さな寺に預けられ僧となり、そのまま一生を送った。長生きであったという。
という人であったそうな。

邦吉が私の家内に「晴彦は食べ物とかうるさいだろう?」
と訊かれ家内が「はい、贅沢で困ります」。邦吉が「そうだろう。子供の時に良い物を食べた事を覚えていたので、其の後の人生で、あれが食べたいこれが食べたいと、ずーっと思いながら死んで行った人生だったから」という事であった。
私の食いしんぼ はここから来ていたのか。
治らないはずである。

世田谷一家殺人事件
2021/12/10

21年前の世田谷一家殺人事件は、当店の開店と同じ年に起きた。
それで、冬が近づくといつも思い出す事件がある。

2000年、私は開店したばかりで仕事も中々捗らず、かつての会社の友人が手伝いに来てくれていた。
今となっては日付が、10月だったか11月だったかうろ覚えであるが、少し肌寒くなって来ていた頃であった。
その日も手伝ってもらって、一息ついた時に時計を見ると深夜1時半。
もう止めて今日は休もうよと言う事になり、東新宿の抜弁天に住んでいる友人の家に行くことにして歩いて行った。
それでマンションの部屋に入ろうとしたとき、持ち主が「あれ!」。鍵が開いている。
中に入ると空き巣が入った後で、部屋中荒らされ、タンスの引き出しは全部だされ、棚の物はすべて床に散らばって、泥棒に入られたという事は、こういう事かと、納得できる凄さ。
決して忘れる事が出来ない、荒らされよう。

さて、110番で警察に電話するも、なぜか話し中。
30分以上、話し中であった。
いったい警察が110番の電話が話し中で長時間出ないとは、法治国家にあってよいのか??と笑いながら、更にしばらく待ってから、やっと110番に繋がったのである。

刑事さんが来たのは、4時過ぎ、どうも、このあたり一帯空き巣に荒らされたようで、警察出動も間に合わない程の多くの家々に空き巣が入ったのである。
当時、新宿界隈で、空き巣が多い事をニュースなどで注意喚起はされていた。
しかし、規模は想像を超えた物だった。

やって来た刑事さんが時間をかけ、指紋やら、足形やら取って行った結果。訊けば、犯人は男、なぜなら靴も通常ではありえない程の「非常に大きな足」、「手も非常に大きい男」、という事であった。

その後、12月30日に起きた一家殺人事件の犯人は、体が大きく、残された足もあり得ない大きさで、手も非常に大きかったという。

執念深く事件を追った作家が書いた本には犯人を特定していて、元韓国軍人の男に行きついていて、事件の前に日本で「大きな仕事」をやり遂げた、という事を自慢げに言っていた、など書かれている。
日本は当時、国を挙げて韓国のファンのような状況に持っていかれており、その国の元軍人が犯人などと思う事も出来なかったらしく、捜査も及び腰だったようだ。
一連の空き巣事件も絡めて調べていれば、もっと違った答えも見つかったかもしれない。
と思うのである。

ともかく、30分から一時間の間、110番が繋がらないと言う状況は、大きな事件だと思うのだが、法治国家として、恥にもニュースにもならなかったのが不思議であった。

あれは同一犯だよね。

NINA SIMONE “LITTLE GIRL BLUE"
2021/12/09

NINA SIMONE “LITTLE GIRL BLUE” BETHLEHEM BCP 6028 (USA)
NINA SIMONE “AND HER FRIENDS” BETHLEHEM BCP 6041 (USA)

私の好きな歌手。
沢山ある彼女の作品の中でも、最も代表的なレコードであるベツレヘム盤が2枚同時に入荷したので、これも何かの縁。

ベツレヘム(BETHLEHEM)というレーベルはそもそも白人ミュージシャンがずらっとライナップされ、レーベル名もなんだかキリストの聖地に因んでいて、個人的にはあまり好ましいと思った事は無かったが、それでも少しは黒人の作品も取り上げられていたのだが、女性ボーカルとなるとこれまた白人ばかり目立つのであった。
雑誌ジャズ批評のベツレヘム特集(2000年作)を見ると、評論家と言われるような方々が推薦した作品はほぼ白人の物ばかりである。2000年ですらジャズ・ファンと雑誌ジャズ批評ご用達の評論家達がいかにズレていたかという事である。2000年であるにも関わらず。
それが今や一番人気は「Dusty Blue/Howard McGhee」「Left Alone/Mal Woldron」「Daddy Plays the Horn/Dexter Gordon」「The Book/Booker Ervin」や、そして「Nina Simone」なのである。あ、そうだもう一枚「Motor City Scene/Pepper Adams」があるが白人だったが、それにしても、その推薦盤とのズレたるや想像もつかない。もっと前の評論家の中には彼女の事をゲテ物と書いた人もいるから、日本の差別も恐ろしいものがあった。今は良くなったが、まだ白人・金髪美女等と平気で書かれているのを見ると暗澹たる気持ちになる。そんな話は置いといて、モトエ

AND HER GRIENS(6041)の中の「African Mailman」という曲。これは彼女のピアノソロであるが、小気味よい演奏と言う事で須永辰緒さんの「ベツレヘムの夜ジャズ」というCDに収録されて、この盤も少しは注目を集める様になったのは良い事であった。

何より、書きたかったのは「Little girl blue」の事。
この曲はいままで幾多の歌手が歌ってきたであろうか?大物歌手もいたのだが、その中で断トツに出来が良いのである。
入りがちょっと低い声で、不幸に見舞われそうな女の気持ちを淡々と、歌って行く。地の底から湧き上がって来るかのように。
Sit there and count your fingers.....

彼女は子供の頃から人種偏見にも負けない無意識な公民権運動家でもあったのであろうか、それには言うに言われぬ哀しみもあったであろう、哀しみをトツトツと歌って行く、ブルースでもあり、教会の説教のような雰囲気でも、ある意味人々の絶望の垣根を越えた万人に向かって聞かせているようでもある。

ベツレヘム・レーベルでヒットしたのはこの曲ではなく、「Porgy and Bess」の方だった。会社はそれならば、出さねばならないと当アルバムを発売したらしい。
ジャケットの写真ももっと美しく芸術的に出来なかったかと思わない訳でもない、だってこの会社のジャケット・デザインはかなり高尚なものが多いから....。
その内に、やがてアルバムの方も人気になっていまい、人気は高まりリスナーの勢いに押され、次のリリースはまだかという事になりいかなる理由か分からぬが録音もままならず急遽、他の歌手と抱き合わせ「And, Her Friends」を発売したものであった。という事である。

まあ、いずれにせよ、世に出た事は素晴らしい。


という内容だが、掲載するはずのレコードが既に売れてしまった。
それで記載するのを止めようと思ったのだが、書いた内容を忘れてしまうのもイヤなのであえて記載してしまった。

コレクターの心得
2021/12/07

かつてのスイングジャーナルの中でこれだけが評価に値すると思われる本「幻の名盤読本」を見ていたら、粟村氏のコレクターの心得というのがあった。
その中でなるほど間違いないと思われる点があったので、ちょっと書き出してみた。

1.レコード蒐集は道楽であると肝に銘じよ。
さもありなん。
2.最上のものを求める努力を怠るな、とあり、レコードは買えばよい、鳴れば良い、というものではなく二級品をたくさん買い込んで枚数を増やす努力があったら、最上のものを手元に置くべき努力をするべきだと。
3.オリジナルは一応尊重する事。
 何度も再販を繰り返したものより初版の方が良い場合がおおい。
 原ジャケットの再販のジャケットの復元にそれほど意味はない。
4.レコード屋へは時々行くこと、それにレコード屋は一人で行くこと。
 これなど全くその通りで、当店にも二人で来て、一人が「それはユニオンで幾らで売っている」など横からずっと口を挟んでいて、すぐに二人は帰って行ったと思ったら、一人が帰って来て、分かれて戻りましたと、購入して行かれる事も時々ある。
正にその通りである。
5.活字は盲信すべからず。
6.よき友を得ること。
これなど最も重要な事であり、新しい情報に触れる事も出来るし、語り合う素晴らしさは言うまでもない。ただし貸し借りは慎み、無神経な行為は慎めと。

まさに、その通りであるが、言い古された事もであるなあ。

雷鳴
2021/12/05

2・3日前、夜中に大雨が降り、長い事雷鳴が轟いた。
珍しく大きな音であった。

ベットの中で、目が覚めた家内と思わず「ブルの魂があの世に上がって行くんだね」と語り合って、しばし雷の音を聴きほれた。
私は、意志のはっきりした心の強い猫だったので、きっとそうに違いないと思った。

   真夜中に 猫戻り来ず 稲光

   雷鳴に 猫走り去る 路地の奥


声優か
2021/12/04

内藤理恵子さんのアニメ動画「ねこかげ」があって、その一遍に私も出ました。
ひどいジジイの声が私。


https://www.youtube.com/channel/UCtmDQoN3hlcOv-xE_kBwhag

https://www.youtube.com/watch?v=Ctv-pvKoqq0
この中の終わりちかく。

血糖値上がる
2021/11/29

病院で、血液検査の結果、血糖値が200になったと知らされる。
実に残念である。

まあ、今年の夏からかなり甘い物を食べたせいであると思われる。
朝食はパンケーキやフレンチトーストにメイプル・シロップを掛け、それにベーコン、卵、さらに果物も好物なので、結構の量をたべていたのである。
お昼は弁当なのであるが、食後 口さみしくてビルの下のセブンイレブンに行き、クリ饅頭やらカリントウ饅頭などを買ってきて食べてしまう。
それなのに、歩く事もせず一日600歩などという日も多々あり、一日中、店のパソコンの前に座っている生活である。

こうして見ると、血糖値が上がってしまうものも 当たり前だのクラッカー、という所か。

さて、生まれ変わった私は、人生で初めて一切の甘い物を止めた。
散歩を最低20分行うなど、身体を動かすようになった。
脂物を減らしたし、夕食の量も減らした。

糖尿病と脅されてビビッてしまったので、決意は固い。
次回の血液検査が楽しみである。

ヤクルト優勝
2021/11/27

日本シリーズはヤクルト優勝。

私が毎朝、ヤクルトを飲んでいた甲斐があったのか。
それともヤクルトを配達に来てくれるお姉さんが応援してね、と言われるたので応援していたせいなのか?

なんでも日本シリーズなのに、神宮球場を取って無かったと言う事で、試合が後楽園で行われたのも面白かった。
それにしても、2点差の試合が一試合だけで、後は全部一点差の緊迫した好ゲームであった、緊張する試合ばかりで見ている方も大変疲れた。
年を取ってからは、スポーツ観戦などは控えないと興奮して心臓に悪い、とつくづく実感したのであった。

実力は拮抗していて、ヤクルトに運があったのであろう。
勝ちに不思議な勝ちあり、というところか。
まあ、ヤクルト・ファンとしては久しぶりに嬉しかった。

水野修孝 JAZZ ORCHESTRA ’73
2021/11/26

水野修孝 JAZZ ORCHESTRA ’73 Three Blind Mice TBM-1001 (Japan)

さても凄い演奏のアルバムである。
ところで、このアルバムはこれがオリジナルであると思うのだが、ネットの某サイトを見ると55番の方を先にプレスしたものと捉えているようだが、私の記憶ではこちらの方が早かったと思うのである。
二つ同時に有れば比較して云々言える所であるが、無いのでそうは行かないが、そのネットの写真を見ると帯の造りもいかにも英語記載が増えており、また印刷も「再び登場」となっているので、間違いなかろう。
ただ、所詮私の記憶なので間違っていたら理由をお知らせ願いたい。

それは置いといて、このアルバムは大サービスである。
ダブル・ジャケットで水野のプロフィール写真が横一杯に写っていて、内側には演奏中のカットが沢山見られる。更に総数24ページにわたる楽譜付きのライナーノーツがこれでもかと書かれている。
帯付は珍しく、その帯には2000部限定と印字されているのである。
また このアルバムは非常に音がよろしい。
わざわざ後から高音質盤を作ったのかと思ってしまう程の良い音である。低音の気持ち良さを感じたら、今度は高音に伸びて行く音の素晴らしさ。実に見事である。
昔、このアルバムを聴いた時の感動が蘇った。

演奏は水野の渾身作であると言える傑作で、静寂から宇宙の果てまで飛んでいくかに聴こえる広がり、そしてまた収縮し纏って行く、ある時は前衛に、またある時はスイングのように綺麗なユニゾンを聴かせる。
それも日本における一流ところばかり揃えた凄さよ。
音楽に関しては水野自身のライナーに書かれている通り、「日本人としてジャズをやるという事の可能性、ジャズは果たして黒人だけの物だろうか、若しそうだとしたら他の民族音楽のようにもっと閉ざされた領域の中に留まっていた筈である。ジャズがアメリカ文化の中で次第にコスモポリタンな力を持ち今や我々の精神的な領域にも脅威をもたらし始めた事は確かにある」。さらに、「ジャズオーケストラのつんざくようなサウンドをこの上なく愛する。ヨーロッパ風のオーケストラがどんなに大勢集まっても出てこないパンチの効いた鋭いサウンド、これ等が僕の中でぐるぐると廻りながら一つの作品になった」
日本人のジャズの可能性を信じやっている成果がここにあるのである。
見事なサウンドのオーケストラジャズを成し遂げた成果がここに聴ける。
非常にお金の掛かった、珍しい力作である。

金田たつえ 花街の母
2021/11/22

仕入したレコードの中に入っていた物である。
ジャズのレコードの店であっても、レコードはレコード、たまには大貫妙子のレコードもあり、たまには金田たつえもある。
見た瞬間、私は曲名の中に「花街の母」を探した。
ありましたよ、ありました。

ジャズのマニアでやって来て、ジャズ以外は聴かない事にしている、たが、テレビの演歌はいつも見ているのよ。
好きな曲だな、「他人(ヒト)にきかれりゃ お前のことを、 年のはなれた 妹と、 作り笑顔で こたえる私、こんな苦労に ケリつけて、 たとえ一間の 部屋でよい、母と娘の 暮らしがほしい。
いくらなじんだ水でも 年頃の娘のいる左褄(ヒダリヅマ)..........」
「年のはなれた妹と」と言う所と「左妻」が、たまらなく好きだ。
この歌の時が一番良い、歌いなれた得意曲、すっと入って行く。
彼女の声は、美空ひばりのように澄んで低音から高音まで伸びるわけではない、どちらかといえば日本のブルースと言えばよいのか泥臭さがあり裏返る、酒場に似合う、それが堪らない声なのである。

この歌は、不思議に人の心を掴む良い所があると思っていたのだが、ちゃんと訳があって彼女の母親が芸者の独り身で彼女を育てたらしく、歌そのものだった。
彼女はこの歌を手にした時、何年掛かっても売って見せると誓ったそうだが、へそを曲げたレコード会社から見捨てられ、全国津々浦々のレコード屋をまわったりしての努力の結果、実際ヒットするのは6年後、紅白にも出たものの、その後一度も出場は無いそうな。そんなもんかね。

いつまでも頑張って歌ってね。
って、私と同い年だよ。

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